これまで人工的に作ることができなかった精子。しかし先日、未成熟細胞を培養し初めて人間の精子を実験室内で育て上げることに成功したと発表された。 精巣の未成熟細胞から完全な精子へ 開発を行ったのは、フランスのKallistemという企業と国立調査研究所を中心とした研究チーム。彼らは生殖能力がないとされた6人の男性の精巣から未熟な生殖細胞を抽出。 それらを生物反応装置(バイオリアクター)の中で培養し、卵子に受精できる成熟した精子細胞に育て上げることに成功。AP通信によれば将来、生殖能力が乏しい男性や、がんの化学療法で精子が減少した若い患者を助けられる可能性が出てきたという。 研究に携わったPhilippe Durand氏は報告の中で「私たちはバイオリアクターを使うことで、体外において精子形成を成功させた。これまでマウス、猿、人間など3種類の精子細胞を作り上げてきたが、これはまだ誰も成し遂げたこと