いざとなれば狙われる 北朝鮮による弾道ミサイルの発射がとまらない。今年5月までに9回を数え、8日には地対艦ミサイルを撃つなど各種ミサイルを取り混ぜての挑発が続いている。 日本列島に落下した場合、一番の脅威は原発に命中することだろう。放射性物質が飛び散れば、福島第一原発の事故を上回る大惨事になりかねない。「ミサイル防衛システムがあるから大丈夫」と考えるのは甘い。原発を守る迎撃態勢がとられていないからである。 日本に原発は42基ある(日本原子力作業協会調べ)。米国の99基、フランスの58基に続く、世界第3位の原発大国である。稼働しているのは川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)と伊方原発3号機(愛媛県伊方町)、高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の5基となっている。 一方、政府は日本に対する武力攻撃について閣議決定した「国民の保護に関する基本指針」で起こりうる事態として(1)着上陸侵攻、(2)