恋ダンスならぬ、それは「宗ダンス」だ。 試合前のグラウンドで川崎宗則は踊る。 ヤフオクドームではホークスのシートノックが始まると、球団歌『いざゆけ若鷹軍団』が大音量で流される。守備位置に就いた川崎はボールが来ない間を窺いながら、そのミュージックに合わせて両手を高く上げて右に左に動かしたり、下半身も軽快にステップを踏んだりする。 テレビ中継では映らない時間だ。ちょっと早めに球場に来たファンだけが楽しめる隠れた見どころなのだ。 川崎は海の向こうでもしばしばダンスを披露して、数多のメジャーリーガーや現地ファンの大爆笑をかっさらった。実はその原点である。以前にホークスにいた頃から宗ダンスはあった。これもまた6年ぶりの復活なのだ。 「もともとのキッカケは三塁側の内野席で踊ってるオバちゃんがいてね。それを真似したんだ。僕にとってはウォーミングアップみたいなものさ」 ある日の試合前、踊らないどころかノッ