もし、こんなことがあったら、どうしますか? そう問われて、思わずうーんと唸ってしまった。 難しい質問を投げてきたのは、現職の中学軟式野球部の先生。問われたのは、その中学の卒業生で現在高校3年になる球児の「進路」について。相談を受けて困ってしまったという。 「本人には進みたい大学があって、そこで野球を続けたいという強い意志がある。しかし高校からは、お前はこの大学かこっち。どちらかを選びなさい。そういう“指導”だったそうです。本人が自分の考えを伝えて、一般入試でも希望の大学を受験したいと訴えても『お前に受かるわけないだろ!』と一喝されて、どちらか選べ! の一辺倒だったそうで。夏の予選に集中させてやりたい時に、かわいそうで、かわいそうで……」 6月から7月の初めが、高校球児の進路が「内定」する時期だということはあまり知られていない。 もちろん、一般入試組ではなく、野球部の推薦や大学のスポーツ推薦