ユーザー企業のIT部門の人はよく「うちの社長はITを分からない」と陰口を叩く。陰口がよいかどうかは別にして、今どき企業の経営者がITを分からないようでは、本当に大問題だ。ただ、それ自体が問題と言うよりも、ITを分からないものだからIT部門をITの専門家集団だと経営者がたわいなく信じていることのほうが、実は重大な問題なのだ。 そもそも「社長はITを分からない」とは、いかなる意味なのか。陰口を叩くIT部門もまさか、経営者に技術者並みの知識を要求しているわけではあるまい。そもそも今は、かなり高齢の経営者でもスマートフォンやタブレットを持ち、アプリも使いこなしている。一昔前には確かにいたITを全く分からない経営者は、今や皆無と言ってよい。 結局のところ、IT部門が嘆く「社長はITを分からない」とは、自分たちが管理する情報システムやIT部門自体に経営者が全く関心を示さないことを指しているのだろう。つ
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