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ブックマーク / book.asahi.com (443)

  • 本の記事 : 紙加工、マニアックに紹介 プロ向け雑誌が好評 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    の装丁が気になるような書物好きの間で、ひそかに話題になっている雑誌がある。「デザインのひきだし」(グラフィック社刊、税別2千円)だ。 編集部いわく「プロなら知っておきたいデザイン・印刷・紙・加工の実践情報誌」。デザイン関係のプロ向けに2007年、創刊された。年3回発行されているが、マニアックな特集と深い取材が目をひく。 最新号の巻頭特集は「表面加工AtoZ」。キラキラ・ツルツルから、つや消し・しっとりまで、紙の表面にニスを塗ったり、フィルムを貼ったり、といった特殊加工法を紹介している。江戸時代の錦絵製作でも表面加工が施されていたことなど、うんちく満載の読み物も充実している。 驚かされるのは、「写真と説明だけでは質感が伝えられないから」と実物見をとじ込んでいること。おかげで仕上がりの違い、技術の精緻(せいち)さは素人にも一目瞭然だ。 過去にもインキや紙の特集など、狭く深い企画が目白押し。

    本の記事 : 紙加工、マニアックに紹介 プロ向け雑誌が好評 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    CAX
    CAX 2012/02/02
    ISBN:9784766122817 / 凄く気になる雑誌。本のデザインなどに関わる仕事をやっている人は、必見なんでしょうね。
  • 本の記事 : SF復興に中高年ファン結集 「SFファンジン」復刊 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    作家・夢枕獏、マンガ家・めるへんめーかー、評論家・巽孝之などが参加したSF同人誌「SFファンジン」が刊行された。40年を超す歴史を持つ「科学魔界」「BAMU」「イスカーチェリ」のSF同人3誌が協力し、日SF勃興期のファンの姿が浮かんでくる座談会も収録している。 発刊のきっかけは、日最古のSF同人誌「宇宙塵」を発行してきたSF作家・翻訳家の柴野拓美が2010年に死去したことだった。提案者の巽は「『宇宙塵』からは多くの作家が輩出し、SFをもり立ててきた。中学生のころからSFファンだったぼくらも還暦前後となり、今度はぼくらがSFのために何かをする責任があると感じた」と話す。 表紙は早川書房の「SFマガジン」の表紙を創刊号から1968年まで担当した画家の中島靖侃(せいかん)が提供し、夢枕の戯曲やめるへんめーかーのマンガも収録されるなど、同人誌の枠を超えた内容になっている。 「SFファンジン」は

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  • 「執事とメイドの裏表」書評 文芸作品に探る階級社会の文化|好書好日

    執事とメイドの裏表―イギリス文化における使用人のイメージ [著]新井潤美 昨年、「家政婦のミタ」というドラマが大ヒットしたようだ。見ていなかったのが残念だが、宣伝ポスターに写った主人公の無表情な顔を眺めると、古いイギリス映画によく見る「厳しくて威厳がある」「家政婦」をついつい思い浮かべてしまう。 家政婦の仕事というと、日では掃除、洗濯、炊事、おそらく主人の磨きのようなことも含むかもしれない。かつて階級社会であったイギリスでは、日と違ってその内容が細かく分けられ、それぞれの役割に応じた呼び方をしていたものだった。 執事はワインの管理をはじめ、エールやビールを作り、ひびの入ったグラスを修理するほか、器管理、卓の用意などが主な仕事であった。そして映画でおなじみの怖いおばさん「家政婦」は、ハウスキーパーと呼ばれ、使用人の多いお屋敷ではメイド総監督という管理職であり、そうでない家では、主人

    「執事とメイドの裏表」書評 文芸作品に探る階級社会の文化|好書好日
    CAX
    CAX 2012/01/24
  • 本の記事 : 「容疑者Xの献身」、エドガー賞候補作に | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    CAX
    CAX 2012/01/22
  • 本の記事 : 円城塔さん「奇妙な小説書いていく」 芥川賞受賞会見 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    第146回芥川賞・直木賞(日文学振興会主催)の選考会が17日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞に円城塔(えんじょう・とう)さん(39)の「道化師の蝶(ちょう)」(群像7月号)と、田中慎弥(たなか・しんや)さん(39)の「共喰(ぐ)い」(すばる10月号)が選ばれた。円城さんは、同日夜に開かれた記者会見で「次の仕事は、(09年に亡くなった作家の)伊藤計劃の遺した作品を書き継ぐこと」と今後について語った。会見での一問一答は以下の通り。その他の受賞会見はこちらから。【田中慎弥さん】、【直木賞・葉室麟さん】。 ◇ ――まず円城さんから一言、今のお気持ちを聞かせて頂きます。 この度は栄誉ある賞をいただきまして、当にありがとうございます。大変大胆な決断だったのではないかなと思っております。私の書くものはわりと奇妙な小説だと言われることが多いのですが、その奇妙な方向でやってみろと言われたとい

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    CAX
    CAX 2012/01/21
    王様のブランチでも、別途インタビューがあったな。
  • わたしのグイン・サーガ - 特集の本棚 - 本に出あう - BOOK asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    『グイン・サーガ』を読んだことがありますか?  作家・栗薫(1953~2009、別筆名に中島梓)さんが30年以上にわたって書き継いだファンタジー小説で、「正編」130巻、「外伝」21巻に及ぶ世界最長の物語です。  豹頭の戦士・グインの活躍を新刊を待ちながら読んだオールドファンも、アニメ化をきっかけに新装版を手にとった人も、刊行中の電子書籍で初めて出会った人も、それぞれのグイン体験があったと思います。その「あなたのグイン・サーガ体験」をブック・アサヒ・コムのレビューに書いてみませんか(約千文字以内)。 寄せられたレビューのなかから印象的なものを、栗さんの最も身近にいた編集者・夫で、創作の現場を見守り続けた今岡清・元S-Fマガジン編集長とともに選び、この特集内で紹介します。紹介された方には栗さんが生前使っていた千社札などをプレゼントします。詳細はこちら。     ◇  まずは今岡さんの語

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    CAX 2012/01/06
  • インタビュー : 理屈と奇想と情が混然 円城塔の新作「これはペンです」 - 吉村千彰 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    物理と奇想と哲学を織り交ぜ、SFや純文学のジャンルの垣根なく小説の可能性を広げている作家円城塔。新作『これはペンです』(新潮社)は、コンピューターのプログラムと人間が混然となった家族の物語だ。 「叔父は文字だ。文字通り」で始まる表題作は、文章の自動生成装置を開発した叔父について研究する姪(めい)の手記だ。世界を旅する叔父とは会ったことがなく、実在するのはやりとりするメールや手紙のみ。つまり文字の集積が叔父である。 同時収録の「良い夜を持っている」は「目覚めると、今日もわたしだ」で始まる。現実と夢がないまぜの膨大な記憶を持つ父と、父の混濁した記憶を読解する息子の物語。この息子は「ペン」の叔父になる。「書く話と読む話を対に、2作で1冊にしようと最初から考えていた」 大学で物理学を専攻し、図表を使って構想することも多い。「物質の背後にある理屈が気になる」。理系の専門知識と文系の素養を持つ思弁小説

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  • 本の記事 : 〈回顧2011〉サブカルチャー | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    このページに掲載しているコラム「茶話」。アニメ、ゲーム、マンガ、ライトノベルの四つのジャンルのそれぞれの担当筆者に、今年を代表する3作を挙げてもらった。 ■アニメ:当たり前の出来事の魅力 ◇藤津亮太(アニメ評論家) ▼銀魂…(1) ▼桜の温度…(2) ▼星空へ架かる橋…(3) コラムで触れられなかった作品から。(1)は4月に放送再開。相変わらずのおふざけ過剰だが、やりすぎて止められたり、止められなかったりするぐらいの動的平衡状態こそテレビアニメの活力源。(2)は地方の高校生の故郷への屈折した思いを20分に凝縮。(3)は“ハーレムもの”に見えて実に真っ当な青春ドラマ。好きな人の前では何もいえず、ふられれば悲しいという当たり前な出来事の魅力。そして昨年亡くなった飯田馬之介監督の遺作「トワノクオン」全6章が完結。遺志を受けたスタッフが見事、“飯田作品”を完成させた。 ■ゲーム:携帯機の覇権争い始

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    CAX 2011/12/28
    『星空へ架かる橋』のチョイスはちょっと意外。時期的問題かもしれないが『ましろ色シンフォニー』はどうだったのか?/藤野もやむ「忘却のクレイドル」のコメントが読めなくて、気になるなぁ。 / http://goo.gl/zZxkA
  • 本の記事 : 〈茶話―ラノベ〉デカい敵と戦う高校生 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    平凡な少年が、魔法や超常現象の存在を知り、世界の裏側で行われる闘争に巻き込まれる――。こうした作品は学園異能もの、異能バトルものと呼ばれ、ライトノベルでは定番ジャンルのひとつになっている。「灼眼(しゃくがん)のシャナ」や「とある魔術の禁書目録(インデックス)」、ゲーム「月姫」などのヒット作に牽引(けんいん)され、ゼロ年代に隆盛。最近は、日常ものの流行に押されがちな感も若干あるが、それでも根強い人気を誇る。 今月、アニメ化が発表された丈月城「カンピオーネ!」(既刊11巻)もそのうちの一作。神の力を奪い、異能者カンピオーネとなった高校生の草薙護堂(くさなぎ・ごどう)が、神々や他のカンピオーネたちと、ゾロアスター教の軍神ウルスラグナの力で戦っていく。 多くの類書の中で、書が際だっている点は、まず爽快なまでのスケール感。人々の目から逃れ、闇に潜んで戦うのがこのジャンルのお約束なのだが、作の主役

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    CAX 2011/12/28
  • コラム別に読む : けずり武士(1) [作]湯浅ヒトシ - ササキバラ・ゴウ(まんが編集者) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    CAX
    CAX 2011/12/19
    湯浅ヒトシさんが描くヒロインの造形は(自分だけかもしれないが)『雫』『痕』の頃の「水無月徹」が描いていたヒロインの「眼」の描き方に似ているように感じる。/まぁそれは別にして、漫画自体なかなかの出来。
  • 本の記事 : 入試に小説なぜ出ない? 出題率わずか3~5% | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    大学入試センター試験まで約1カ月。毎年、国語の長文読解問題で「小説」は必ず出題されているが、各大学の実施する入試に姿を見せることは少ない。なぜ、人気がないのか。 高校国語の授業では、小説の読解は定番だ。東京書籍の「現代文」教科書には、中島敦「山月記」や志賀直哉「城の崎にて」など、おなじみの作品が今も掲載されている。 だが大手予備校の代々木ゼミナールによると、国公立大学の約1割が、この5年、入試に小説を出題しなくなった。私立では近年、出題率が3~5%程度。そもそも、文学者の文章からの出題が減る傾向にある。 代ゼミ教材研究センターの土生昌彦部長は「必ず小説を出題する大学以外で突然、小説が出たらニュース」と話す。代ゼミの過去5年の調査によると、早稲田大では現代文100問のうち4問、上智大は69問のうち2問しか小説の出題がない。学習院、明治、青山学院、立教、法政、中央の各大学でも、今年度の小説

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    CAX 2011/12/08
  • コラム別に読む : ビブリア古書堂の事件手帖 [著]三上延 - 瀧井朝世(ライター) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■若き女性店主が謎を解く 情緒あふれる北鎌倉の町に、ひっそり佇(たたず)む木造家屋。そこは小さな古書店だ。うら若き店主の栞子(しおりこ)は極度の人見知りだが、の知識と洞察力は人一倍。彼女が古にまつわる謎を解き明かしていく連作シリーズが、ただ今絶好調である。 古書に関する雑学は知識欲を刺激し、一冊のを巡る人間ドラマは味わい深い。栞子の鮮やかな推理も痛快だ。また、彼女とアルバイトの青年の間に漂う恋の予感が甘酸っぱい。つまり書は老若男女誰もが楽しめる要素のつまった“知的&胸キュン”ミステリーなのだ。 著者は中高生向けの電撃文庫で小説を発表している作家。一昨年、版元がさらに広い読者層を対象にしたメディアワークス文庫を創刊。著者にも執筆を依頼すると「古書店を題材にしたい」と提案が。実は三上氏は古書店で働いていた経験があり、稀覯(きこうぼん)についても相応な知識の持ち主だという。 第1巻には

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    CAX
    CAX 2011/12/01
    "10月刊行の第2巻もすでに22万部。"+"メディアワークス文庫・620円=13刷31万部" 足して53万部は喧伝されている部数通りの数字。
  • 本の記事 : 育て!新人賞作家 出版社の戦略、あの手この手 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    作家になる大きな一歩は新人賞の受賞。全国の公募の新人賞は100を超え、毎年大量の新人作家が生まれている。しかし、専業作家としてべていける人は、ひと握り。デビューより、作家であり続ける方が難しい。息の長い作家は、どうしたら生まれるのか。 「昨日の会議でさあ、新人賞の歩留(ぶどま)りの話が出たんだ」。「新人賞の歩留り?」と尋ねる後輩に伝説の編集者は答える。「うちの新人賞でデビューした作家のうち、何パーセントが会社を儲(もう)けさせる作家に成長したかってことだ」 「小説すばる」11月号に掲載された、東野圭吾の「戦略」は新人作家を売り出すため、編集者があれこれ作戦を立てるユーモラスな短編だ。小説の題材になるくらい、新人賞の「その後」は、作家にも出版社にも課題なのだ。 ■勢い続かぬ次作 受賞作なしだった今年の「ミステリーズ!新人賞」(東京創元社)では、貫井徳郎選考委員が選考経過の報告で「ミステリー

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    CAX 2011/11/24
  • 本の記事 : 電子書籍の価格決定権、アマゾンが出版社側に要求 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    インターネット通販最大手のアマゾンが、準備を進める電子書籍サービス「キンドル」の日語版について出版社側に示した契約書案の内容がわかった。販売価格を最終的に決める権限がアマゾン側、つまり流通側にあることがポイントで、これまで再販制度の下、出版側が価格を決めてきた日の出版業界のあり方とぶつかる部分も多い。 日では、電子書籍も含めて書籍の価格は出版側が決めてきた。電子書籍には再販制度は適用されないとみられ、アマゾンの提案のように流通側が価格を決めることも可能だ。ただ、出版社の抵抗感は根強い。 アマゾンは契約を結ぶ期限を当初、10月末としていたが、各社との交渉は順調とはいえない。アマゾンは100を超える出版社と個別交渉を続け、その過程で、契約の内容は出版社ごとに変化している模様だ。 朝日新聞が入手した契約書案は今春以降、複数の出版社に示されたものだ。 それによると、出版社側は希望小売価格をア

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    CAX 2011/11/08
  • 「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」書評 格闘技の興亡史、盛者必衰の輪廻|好書好日

    木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか [著]増田俊也 上下2段組み、700ページという大部の書である。主人公は柔道家の木村政彦。戦前、「鬼の木村」とうたわれ、戦後はプロレスラーに転身するが、力道山との「昭和の巌流島」に敗れる。真剣勝負ならば木村は勝っていたという強いこだわりを抱いた著者は評伝執筆に取りかかる。完成まで18年を要したとある。 少年期、故郷・熊の川の砂利採りで足腰を鍛えた木村は、拓殖大学の“国士”牛島辰熊に見いだされ、超人的な鍛錬で無敵となる。木村の歩みとともに、古流柔術の流れをくむ講道館、武徳会、高専柔道などが覇権を競った柔道界の全盛期が詳述されている。 戦後、連合国軍総司令部(GHQ)に「平和勢力」として認知された講道館が生き残るが、多くの武道家たちはい詰め、プロ柔道へ、さらにプロレスへと「堕(お)ちて」いく。興行界を仕切っていたのは裏世界だった。 プロレスには「台

    「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」書評 格闘技の興亡史、盛者必衰の輪廻|好書好日
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    CAX 2011/11/01
  • 「時間はだれも待ってくれない―21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集」書評 現実と非現実の曖昧な境界で|好書好日

    時間はだれも待ってくれない 21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集 著者:高野 史緒 出版社:東京創元社 ジャンル:小説・文学 時間はだれも待ってくれない―21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集 [編]高野史緒 チェコの首都、プラハに数日滞在した折、ある日研究者に「東欧」ということばを漏らしたところ、すぐさまこう遮られた。「いや、私たちは中欧と呼んでいます」。ベルリンの壁が崩壊し、東西冷戦が終結した現在、ソ連の衛星国として社会主義体制を敷いていた国々は、もう「東側」ではないのだ。 しかし、そうした歴史の中で育まれた文学は、西欧とは異なる独特の雰囲気をまとっている。カフカ、チャペック、スタニスワフ・レム、と名前を挙げてみれば、なるほどと思う方が多いのではないか。その特徴の一つに、日常生活の中に超越的存在や不条理な出来事が何の前触れもなく立ち現れる、という点がある。 知らぬ間に過去の街に迷い

    「時間はだれも待ってくれない―21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集」書評 現実と非現実の曖昧な境界で|好書好日
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    CAX 2011/11/01
  • 「日本の著作権はなぜこんなに厳しいのか」書評 「まね」から文化は生まれるのに|好書好日

    の著作権はなぜこんなに厳しいのか [著]山田奨治 『計画と無計画のあいだ』というが出るそうな。ひょっとして拙著『生物と無生物のあいだ』のパクリではないか。しかし私はどうすることもできない。書名は、著作権で保護される著作物には当たらないから。一方、昔、♪夜と朝のあいだに、一人の私……♪なんて曲もあったなあ、などとつらつら全文書き写せば、たちまち著作権料を払わねばならなくなる。歌詞は立派な著作物(ちなみに、なかにし礼・作)。著作権侵害は、個人なら最高で「十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金」(法人ならなんと三億円)。単なる窃盗罪が、五十万円以下であることに対し遥(はる)かに重い。 なぜそんなことになっているのか。文では、厳罰化に関わっているのはごく限られた人たちであることが明らかにされていく。読みどころは、審議会議事録をもとに、実名で発言者の議論を追って、出版・音楽・映像など諸団体が

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    CAX
    CAX 2011/11/01
  • 本の記事 : アマゾン、日本で電子書籍 月内にもPHPと契約 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    米インターネット通販最大手アマゾンが日で準備を進める電子書籍事業に、中堅出版社のPHP研究所(京都市)が参加する意向を固め、今月中にも正式契約する方針であることが20日、わかった。アマゾンは日市場参入の足がかりを得たことになり、今後も複数の大手、中堅出版社などと交渉を進める。 関係者によると、PHPは今年5月、年内の電子書籍販売を念頭にアマゾンと合意。アマゾンが提供する電子書籍サービス「キンドル」用に加工するため、PHPはすでに文芸書や実用書など約1千点の電子データを提供した。 アマゾンは今後、契約した日の出版社の書籍を、自社のサイトで販売。ダウンロードすると、スマートフォンやタブレット端末で閲覧できるようになる。さらに自社の電子書籍端末の販売も検討している。サービス開始の時期について、当初は今年夏をめどにしていたが、具体的な日程は決まっていないという。 アマゾンは多くの出版社と交渉

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    CAX 2011/10/20
  • コラム別に読む : 小松左京を読む 東浩紀さんが選ぶ本 - 東浩紀(批評家・作家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■娯楽と知の融合を実現 去る7月26日に永眠したSF作家、小松左京。日SFの創設者のひとりであり、戦後日を代表するベストセラー作家だ。筆者自身、小学生時代からの熱心な読者でもある。そんな小松の代表作を三つ紹介したい。 まずは1964年の『復活の日』。生物兵器として開発されたウイルスが事故で漏洩(ろうえい)、全人類がひと夏で死滅し、極寒の南極大陸と原潜乗組員だけが生き残る物語。——と要約するとハリウッド映画のような大味の印象を与えるが、実際に小説を読むと、最新科学を取り入れた設定の大胆さ、国際政治や分子生物学、社会思想まで自在に語る著者の博学、そして周到に配置された伏線に驚くだろう。 とりわけこの小説で感銘を受けるのは、物語の最後、無人の世界に降り注いだ米ソの核の爆発が、結果としてウイルスを無力化し人類社会の復活を促すという逆転の展開である。冷戦下の死の技術によって滅びた人類が、もうひと

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    CAX 2011/08/30
  • コラム別に読む : COPPELION [著]井上智徳 - 佐々木俊尚(ジャーナリスト) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■リアルになったSF的想像 2008年に週刊ヤングマガジンで連載が始まったこのマンガは、こういう設定だ。 2016年10月、東京を大地震が襲う。お台場にあった原子力発電所の緊急炉心冷却装置が破壊され、炉心はメルトダウン。東京全域が汚染されてしまう。原子炉は鉄と鉛のひつぎに固められ、東京は高い壁でぐるりと閉鎖された——。 背筋が寒くなる舞台設定だ。物語は事故から20年後。遺伝子操作によって放射能抗体を持つ女子高生たちが東京に潜入し、活躍するというものである。 ゼロ年代に入って、文明の崩壊やゾンビの来襲をテーマにしたディストピアものがブームになった。その流れで書かれた書だが、著者も出版社もそして読者も、まさかリアルな事態となるとは予想さえしなかった。 物語の前半、高レベル放射性廃棄物が多摩川競艇場にひそかに投棄されていたことが発覚する。民営の核廃棄物処理会社が、世界中の高濃度の廃棄物を高値で

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    CAX
    CAX 2011/08/30
    “ (講談社、各580円=11巻計130万部)” アニメ化はなくなっただろうな、これ。