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ブックマーク / book.asahi.com (442)

  • 米澤穂信さん、青春ミステリー「小市民」シリーズ完結 思春期探偵、探りあてる「自分」|好書好日

    人気作家、米澤穂信さんの青春ミステリー「小市民」シリーズの四部作が「冬期限定ボンボンショコラ事件」(創元推理文庫)で完結した。2004年の第1作「春期限定いちごタルト事件」から20年。思春期の始まりと終わりを描いた成長小説と、巧緻(こうち)な謎解き小説が見事なまでに融合した逸品だ。 米澤さんの青春ミステリーといえば、デビュー作「氷菓」(01年)に始まる「古典部」シリーズがある。「小市民」シリーズもまた高校生が主人公だが、「ミステリーの濃度」がかなり異なるという。 「謎解きの趣向をより凝らした名探偵ものです。ただし、学園生活で探偵然として振る舞うと摩擦を引き起こしてしまう。ならば周囲との摩擦で探偵をやめてしまった元・名探偵にしてみようとの発想で書き始めました」 何かと推理をしたがるせいで中学時代に苦い経験をした小鳩常悟朗は高校入学を機に、同じような境遇にあった小佐内ゆきと、目立たずつつましい

    米澤穂信さん、青春ミステリー「小市民」シリーズ完結 思春期探偵、探りあてる「自分」|好書好日
  • 人気漫画家インタビュー|好書好日

    デビュー50年の一条ゆかりさんから、いくえみ綾さん、よしながふみさん、東村アキコさんまで――。レジェンド作品を生み出す漫画家たちの貴重な声をお届けします。

    人気漫画家インタビュー|好書好日
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    CAX 2023/03/13
  • 「ソードアート・オンライン」シリーズ川原礫さんインタビュー 「どう生き残るか」焦燥感に駆られ書き続けた20年間|好書好日

    川原礫(かわはら・れき) 1974年生まれ、群馬県出身。2009年『アクセル・ワールド』(電撃文庫刊)でデビュー。01年からWeb小説「ソードアート・オンライン」シリーズを書き始め、02〜08年までWebサイトで公開していた(現在は閉鎖)。11年に著作である『アクセル・ワールド』と『ソードアート・オンライン』のアニメ化、ゲーム化が同時に進み、世界中で注目を集める。VRゲームに造詣が深く、世界的なゲームクリエイターとの対談も行っている。 ゲームでの蓄積を小説に ――「SAO」シリーズは、視覚と聴覚だけでなく、触覚・味覚・臭覚を脳内で直接再現させるフルダイブ技術を使った次世代VRMMO(仮想現実大規模多人数同時参加型オンラインゲームRPGの世界を舞台に、そのゲームにプレイヤーとして参加したキリトやアスナの活躍を書いています。作品を書くきっかけはなんでしたか? MMOの始祖のひとつ「ウルティマ

    「ソードアート・オンライン」シリーズ川原礫さんインタビュー 「どう生き残るか」焦燥感に駆られ書き続けた20年間|好書好日
  • SF大作「三体」特集|好書好日

    中国で2008年に刊行されて以来、現在までに世界での売上2900万部を誇る劉慈欣のベストセラーSF『三体』(早川書房)。三部作のうち、日では2019年に第1作が翻訳され、その続編である第2作『三体Ⅱ 黒暗森林』が2020年6月に発売されました。作品の魅力を、インタビューや書評で紹介していきます。

    SF大作「三体」特集|好書好日
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    CAX 2020/07/26
  • 大人気シリーズ再始動の三上延さん 最新作『ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ~扉子と空白の時~』で横溝正史・幻の長編に迫る|好書好日

    文:篠藤ゆり 写真:斉藤順子 三上 延(みかみ・えん) 1971年神奈川県横浜市生まれ。藤沢市に育つ。大学卒業後、古書店などでのアルバイトを経て2002年『ダーク・バイオレッツ』でデビュー。2011年刊行の『ビブリア古書堂の事件手帖』が人気作となり2012年屋大賞にノミネートされる。シリーズは累計700万部のベストセラーに。ホラーからファンタジーまで幅広い作風を手がける。 多分野で高レベルの作品を残した横溝正史 ――いつ頃から、横溝正史をテーマにしようと考えていたのですか? 4巻で江戸川乱歩を取り上げた時、乱歩と一緒に横溝正史も取り上げようかなと思ったのですが、乱歩について調べるのに手一杯で(笑)。それ以来、何度かやりたいなと思っていましたし、読者さんからも「横溝は取り上げないんですか?」というお話をいただいていました。 ですからずっと考えてはいたのですが、なかなかうまくいかず、宿題を抱

    大人気シリーズ再始動の三上延さん 最新作『ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ~扉子と空白の時~』で横溝正史・幻の長編に迫る|好書好日
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    CAX 2020/07/17
  • 小西明日翔さん「来世は他人がいい」インタビュー キャラの魅力が光る新感覚の極道×恋愛漫画|好書好日

    文:若林理央 「来世は他人がいい」©小西明日翔/講談社 小西明日翔(こにし・あすか)漫画家 2015年、「月刊コミックZERO-SUM」(一迅社)にて読み切り「二人は底辺」でデビュー。その後同誌で連載した『春の呪い』(全2巻)は初の単行となり、「このマンガがすごい!2017」オンナ編2位を受賞。現在はデビュー前から構想のあった『来世は他人がいい』を「月刊アフタヌーン」(講談社)で連載中。既刊3巻。 極道の家で生まれ育った女子高生、染井吉乃。 家庭環境は特殊でも、おとなしく平穏に日々を過ごしてきた。婚約者の深山霧島と出会うまでは──!早くも「マンガ新聞大賞2018」大賞受賞、「次にくるマンガ大賞2018」(コミックス部門)第1位、「このマンガがすごい!2019」(オトコ編)第8位に輝いた、はみ出し者たちが織りなすクレイジーすぎる恋物語。 スリルと笑い、両方を含んだ恋愛漫画 ――小西先生が漫

    小西明日翔さん「来世は他人がいい」インタビュー キャラの魅力が光る新感覚の極道×恋愛漫画|好書好日
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    CAX 2020/05/28
  • 二月公「声優ラジオのウラオモテ」 性格正反対の現役高校生声優2人、関係の妙|好書好日

    現役高校生声優の夕暮夕陽(ゆうぐれゆうひ)こと渡辺千佳と歌種(うたたね)やすみこと佐藤由美子。偶然にも同じ高校に通うクラスメートだったことがきっかけで、ふたりをパーソナリティーにしたラジオ番組が始まった。ところが実際の教室でのふたりは、一方は地味で根暗な日陰者、一方はメイクとつけまつげは欠かさない茶髪ギャルという正反対のキャラクターで、その相性も最悪なものだった……というところから、二月公(にがつこう)のデビュー作『声優ラジオのウラオモテ #01 夕陽とやすみは隠しきれない?』ははじまる。電撃文庫の新人賞である第26回電撃小説大賞で2年ぶりとなる《大賞》を受賞した作品である。 世の中には「これを思いついた時点で勝ちだ」と思わせてくれる作品というものがあるもので、作の夕陽とやすみの関係性はまさにそれ。「オモテ」のラジオではテンプレート的とさえ言えそうな「仲良しアイドル」を演じるふたりだが、

    二月公「声優ラジオのウラオモテ」 性格正反対の現役高校生声優2人、関係の妙|好書好日
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    CAX 2020/04/09
  • 2020年本屋大賞に凪良ゆうさん「流浪の月」 |好書好日

    全国の書店員が一番売りたいを投票で選ぶ2020年屋大賞(第17回)が4月7日、凪良ゆうさんの『流浪の月』(東京創元社)に決まった。 受賞作は誘拐された少女と、誘拐した大学生の二人を軸に、恋愛とも友情ともとれない複雑な関係性を描いた小説。世間からは被害者と加害者としか見られず、理解が得られないなか、二人が再開したとき、真実が明らかになっていく……。凪良さんは京都市在住。2007年、男性同士の恋愛を描いたボーイズラブ(BL)小説格的にデビューした。 屋大賞は18年12月~19年11月の間に刊行された日小説が対象。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、発表会の様子を動画で配信した。凪良さんはビデオメッセージを寄せ、「遠くで光っているお星さまのような賞」と述べ、幼少期からの屋とのエピソードを交えながら受賞の喜びを語った。 ◆好書好日掲載の記事から >凪良ゆうさん「流浪の月」イ

    2020年本屋大賞に凪良ゆうさん「流浪の月」 |好書好日
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    CAX 2020/04/07
  • 映画「HUMAN LOST 人間失格」で脚本 作家・冲方丁さんインタビュー|好書好日

    文:ハコオトコ 写真:斉藤順子 冲方丁(うぶかた・とう)作家 1977年岐阜県生まれ。 96年、『黒い季節』で第1回スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日SF大賞を受賞。10年に歴史小説『天地明察』で屋大賞、大学読書人大賞、吉川英治文学新人賞、北東文芸賞、舟橋聖一文学賞受賞。SFを始めライトノベル、文学、アニメ・漫画の原作・脚など多彩なジャンルで活躍する。 昭和111年、医療革命により死を克服した無病長寿大国・日、東京。大気汚染と貧困の広がる環状16号線外“アウトサイド”で薬物におぼれ怠惰な暮らしを送る大庭葉蔵はある日、暴走集団とともに特権階級が住まう環状7号線内“インサイド”へ突貫し、激しい闘争に巻き込まれる。そこで“ロスト体”と呼ばれる異形体に遭遇後、不思議な力を持った女性・柊美子に命を救われ、自分も人とは違う力を持つことを知る

    映画「HUMAN LOST 人間失格」で脚本 作家・冲方丁さんインタビュー|好書好日
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    CAX 2019/12/02
  • 声優・浅野真澄さんが「あさのますみ」として絵本出版 「声優の役作りの延長線上に、作家の仕事がある」|好書好日

    あさのますみ 1977年秋田県生まれ。2001年、声優(浅野真澄)としてデビュー。07年「ちいさなボタン、プッチ」にて第13回おひさま大賞童話部門最優秀賞を受賞。18年『まめざらちゃん』で第7回MOE創作絵グランプリを受賞。絵作品に『アニマルバスとよるのもり』(ポプラ社)などがある。 ――「きょうの ごはんも おいしそうだなあ」「おつぎは だれの でばんかしら」。丼ぶりにスープ皿、お茶碗にお椀、器棚の中で出番を待つお皿たちの楽しみは、自分に盛り付けられたご馳走を味わうこと。ある日、新しい仲間「まめざらちゃん」が加わって……。作家・声優として活躍するあさのますみさんの絵『まめざらちゃん』(白泉社)は、美味しそうなお料理と可愛らしいまめざらちゃんの一喜一憂にワクワクし、思わず家の器棚をのぞいてみたくなるお話だ。 子どもの頃から器を身近に感じていました。好き嫌いが多くて、お皿の模様を

    声優・浅野真澄さんが「あさのますみ」として絵本出版 「声優の役作りの延長線上に、作家の仕事がある」|好書好日
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    CAX 2019/10/07
  • 「ツンデレ」は中国語で何と呼ぶ? 中華圏の濃すぎるオタク用語を翻訳した“怪辞書”「中華オタク用語辞典」|好書好日

    はちこ「現代中華オタク文化研究会」サークル主 1990年生まれ。中国江蘇省出身。日のアニメ好きが高じて2011年に来日。名古屋大学大学院修士課程を修了後、都内勤務。書の元となった同人誌中華オタク用語辞典」を執筆。17年にコミケデビューして頒布し評判を呼んだ。今も中華オタク関係の同人誌に執筆。 ――書は、中華圏で使われる漫画やアニメ、アイドルといったジャンルのオタク用語やネットスラングを和訳した「中日辞書」です。語義に加え、オタク同士の会話やネットの書き込みなどを模した例文や、中国オタクに関する解説文が見どころです。「萌豚」は「萌え系コンテンツに夢中な男性オタク」、「腐女」は「腐女子」など、日語のスラングとほぼ同じ言葉も多いですね。まさか、ドラゴンボールの名台詞「戦闘力たったの5…ゴミめ…」(战五渣 ヂャンウーヂャ)が海の向こうでも浸透しているとは……。オタクあるあるネタ満載の例

    「ツンデレ」は中国語で何と呼ぶ? 中華圏の濃すぎるオタク用語を翻訳した“怪辞書”「中華オタク用語辞典」|好書好日
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    CAX 2019/07/06
  • 「ちはやふる」展の京都篇がスタート 末次由紀さんインタビュー|好書好日

    文:小田真琴 ©️末次由紀/講談社 末次由紀(すえつぐ・ゆき) 福岡県生まれ。1992年、『太陽のロマンス』で「第14回なかよし新人まんが賞」佳作を受 賞。同作品が「なかよし増刊」(講談社)に掲載されデビューする。2007年、「BE・LOVE」(講談社)にて『ちはやふる』を連載開始。09年、同作で「第2回マンガ大賞2009」を受賞し、『このマンガがすごい!2010』(宝島社)オンナ編で第1位となる。11年、『ちはやふる』で「第35回講談社漫画賞」少女部門を受賞。 小学6年生の少女、綾瀬千早の生き甲斐は、モデルの姉・千歳を応援すること。ところがある日、福井からの転校生、綿谷新と出会って、千早の運命は激変する。競技かるたの魅力を教わり、急速にのめり込んでいったのだ。当初は新をいじめていた真島太一も、新のかるたに対する真摯な姿勢に心打たれて、3人はともにかるたで切磋琢磨することとなる。しかし新は

    「ちはやふる」展の京都篇がスタート 末次由紀さんインタビュー|好書好日
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    CAX 2019/06/20
  • なんでもあり、かつ骨太な論理 草野原々「これは学園ラブコメです。」「大進化どうぶつデスゲーム」|好書好日

    SF作家の登竜門ハヤカワSFコンテストの第4回で、アニメ「ラブライブ!」の二次創作小説を原案とした作品が特別賞を受賞し、SF界隈(かいわい)が騒然としたのは2016年のことだ。草野原々(げんげん)のデビュー短編「最後にして最初のアイドル」(同名のハヤカワ文庫JA所収・842円)である。 非業の死を遂げたアイドル志望の少女が怪物となって復活、天変地異で激変した地球上で進化を繰り返し、ついには宇宙へ……。異形かつ宇宙規模のアイドルSFは、星雲賞など複数の賞を獲得。草野は先進気鋭のSF作家としてスタートを切った。 そんな草野の初長編が4月18日に2冊同時に刊行された。『これは学園ラブコメです。』と『大進化どうぶつデスゲーム』(ハヤカワ文庫JA・842円)だ。 『これは学園ラブコメです。』は文字通り学園ラブコメ……なわけがない。主人公・高城圭(たかしろけい)のいる学園ラブコメ世界はフィクションを台

    なんでもあり、かつ骨太な論理 草野原々「これは学園ラブコメです。」「大進化どうぶつデスゲーム」|好書好日
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    CAX 2019/05/06
  • オキシタケヒコとは何者か 理詰めでダマす企み、SFラノベ「筺底のエルピス」|好書好日

    オキシタケヒコさん 今年1月、約1年半ぶりに6巻が出たシリーズが始まったのは、2014年冬。通常約4カ月ごとに新刊を出すライトノベル業界にあって、このペースは珍しい。次第に厚みを増すことになる物語は、こうして幕を開ける。 東洋では鬼、西洋では悪魔と呼ばれた存在の正体は、異次元からやってくる「殺戮因果連鎖憑依体(さつりくいんがれんさひょういたい)」だった。それは人間に乗り移り、宿主を殺人へと駆り立てる。やっかいなことに、凶行を止めるべく宿主を殺害しても、殺した人間へとすぐさま乗り移ってしまう。しかも、絶え間なく増え続ける鬼により、人類は未来で絶滅する運命にある。 絶望的な物語で主役となるのは、空間を囲んで時間を止める能力「停時フィールド」と、入り口と出口の2点をつなぐ「ワームホール」を使って鬼退治をする組織のメンバーたち。それらをいかにして組み合わせ、危機を乗り越えていくかが主眼となる。 ネ

    オキシタケヒコとは何者か 理詰めでダマす企み、SFラノベ「筺底のエルピス」|好書好日
  • 武田一義さんが語る漫画「ペリリュー」 3頭身キャラで描く理由|好書好日

    文:濱田祥太郎 写真:樋口涼 武田一義(たけだ・かずよし) 漫画家 1975年北海道岩見沢市生まれ。2010年6月、精巣腫瘍で片方の睾丸を摘出。その闘病体験をつづった「さよならタマちゃん」(講談社)でデビュー。「ペリリュー」は16年2月にヤングアニマル(白泉社)で連載が始まり、19年3月現在、単行が6巻まで刊行されている。同作品で17年度の漫画家協会賞優秀賞。 1944年、夏。太平洋戦争末期のペリリュー島に、漫画家志望の兵士、田丸がいた。サンゴ礁の海に囲まれ、熱帯の豊かな海に覆われた小さな「楽園」。そこは、日米あわせて約5万人の兵士が殺し合う現場になった。襲い掛かる米軍の精鋭4万。迎え撃つは「徹底持久」を命じられた日軍守備隊1万。祖国から遠く離れた小さな島で、彼らは何のために戦い、何を思い生きたのか。 視覚的衝撃を少なく、怖さをしっかり感じてもらいたい ――「ペリリュー」に登場するキャ

    武田一義さんが語る漫画「ペリリュー」 3頭身キャラで描く理由|好書好日
  • 朝日新聞「平成の30冊」を発表 1位「1Q84」 2位「わたしを離さないで」 3位「告白」|好書好日

    1位 『1Q84』(村上春樹、新潮社、2009年) 『1Q84』はBOOK1・2が平成21年、翌年BOOK3が刊行された。夜空に二つの月が浮かぶ「1Q84年」の世界で、10歳で離ればなれになった青豆と天吾が再会するまでの物語。カルト教団も描かれたことで、高い注目を集めた。毎日出版文化賞。21年の年間ベストセラー第1位(日販調べ)で、単行・文庫の累計部数は約860万部。 京都大教授の中西寛さんは「平成時代において最も注目を集めた文芸作品。野茂英雄が野球の世界で行ったように、日語文学の世界性を意識させた」と解説する。コラムニストの堀井憲一郎さんは「平成時代は『村上春樹の時代』でもあった。この書籍に対する期待度と売れ具合は尋常ではなかった。日常生活でふつうの人が小説を話題にできた最後の作品だったかもしれない」と評価した。文筆家の青木奈緒さんも「平成の日の世相を描いた、平成を代表する小説」と

    朝日新聞「平成の30冊」を発表 1位「1Q84」 2位「わたしを離さないで」 3位「告白」|好書好日
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    CAX 2019/03/08
  • SF×百合ブーム、キマシタワー! 謎マリアージュの魅力、仕掛け人編集者が語る|好書好日

    文:ハコオトコ 写真:斉藤順子 溝口力丸(みぞぐち・りきまる)編集者 1991年、東京都生まれ。早川書房でSF専門文芸誌「SFマガジン」のほか、SFを中心とした書籍の編集を手がける。担当小説に『裏世界ピクニック』(宮澤伊織)、『最後にして最初のアイドル』(草野原々)、『ファイト・クラブ〔新版〕』(チャック・パラニューク)など。 百合にみんな“飢え”ている!? ――文芸誌の不況と言われる今、溝口さんが担当編集者を務めたSFマガジンの「百合特集」の売れ方にはすさまじいものがありました。 今回のは企画から原稿の依頼などを私1人でこなしました。「百合なんか売れないでしょ」という声も事前に聞きましたが、発売2週間前に在庫が切れましたね。Amazonの在庫もすぐ無くなった。とにかく異様でした。 の売れ方というよりは、何だか品というか生活必需品のような売れ方でした。今の百合好きな人々は、(百合作品

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    CAX 2019/02/09
  • 脇役たちの焦燥感と希望 上遠野浩平「ブギーポップは笑わない」|好書好日

    電撃文庫の新人賞、電撃ゲーム小説大賞(現・電撃小説大賞)を受賞し、1998年に出版された上遠野(かどの)浩平『ブギーポップは笑わない』が、2度目のテレビアニメ化(現在放送中)と合わせ、新装版で刊行された。 今なお続編が刊行中の『ブギーポップ』シリーズは、しばしばライトノベル歴史を変えたベストセラーと評される。ファンタジーが全盛だった当時のライトノベルに現代劇の潮流をもたらしたきっかけのひとつであり、同じく電撃文庫がライトノベルを代表するレーベルへと躍進する上でも大きな役割を果たした。シリーズや上遠野からの影響を公言する作家も、ライトノベルの内外を問わず多数、存在している。 しかし、そうした評価とは裏腹に、書のあらすじ自体は簡単で、女子高校生・宮下藤花の別人格である「変身ヒーロー」ブギーポップが、学園に潜む人いの怪物を退治するという、実に単純な、よくある話にすぎない。けれども書の特

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    CAX 2019/02/07
  • 小説家としての「思春期」越えた過去最長の物語 森見登美彦さん「熱帯」|好書好日

    そのは決して読み終えることができない――。奈良市在住の作家、森見登美彦さんの新刊「熱帯」(文芸春秋)は、謎に包まれた「幻の」をめぐり、現実と幻想のあわいで大冒険を繰り広げる長編小説だ。執筆開始から8年をかけて完成させた物語は、読者を書物の迷宮へと誘う。 書くことに悩む奈良の小説家は、学生時代に京都の古書店で見つけた「謎の」のことを思い出す。それは、佐山尚一(さやましょういち)という人物が書いた小説「熱帯」。半分ぐらいまで読んだ記憶はあるものの、ある朝、目が覚めると枕元から消えていた。そして、二度とは手に入らなかった。 どうやら他にも読んだことのある人はいるらしいが、誰も結末までは読めていない。物語は、限られた記憶を頼りに、この小説の秘密を解き明かそうとする「学団」のメンバーたちが主役となる。 「やっぱり小説家としては謎のをめぐる話とか、作中作が出てくる小説はいっぺんやってみたいなと

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    CAX 2018/12/12
  • 日本SF大賞2度受賞の作家が生み出した〝レイゴウキン〟とは 飛浩隆さん8千字インタビュー|好書好日

    はるかなる未来――。「特種楽器」の技芸士トロムボノクは、特異体質の美少年シェリュバンと一緒に宇宙を旅している。2人は老商人に誘われ、ある惑星へ。そこでは、およそ70万個の鐘を1千人の奏者が鳴らす巨大なカリヨン(組み鐘)が「埋蔵楽器」として眠り、首都の開府500年を記念して、今しも打ち鳴らされようとしていた……。 ――『零號琴』の構想は初めての長編『グラン・ヴァカンス』(2002年)の刊行前からあったそうですね。いつごろからだったのでしょうか。 正確な時期は覚えていないです。すでに消えてしまった高度な文明があって、それがあちこちの星に楽器をたくさん残していて。ぼんやりとしたイメージでは、建物大の変な楽器がたくさんある。パイプオルガンみたいなものとか、いろんな変な音が出るものがたくさんあり、それを修理して回る主人公と、お話をかき乱す相棒がいて……みたいな感じになれば楽しいだろうなという、その程

    日本SF大賞2度受賞の作家が生み出した〝レイゴウキン〟とは 飛浩隆さん8千字インタビュー|好書好日
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    CAX 2018/11/24