――女はホントに「得」なのか? 「正直、女に生まれてりゃよかったな、と思うんですよね」 夜更けの居酒屋。中田堅二課長と飲んでいた部下の若手新司クンは、唐突にこんなことを言い出した。 「たとえばうちの氷河秀子さんって、チームでは紅一点だし、上からもお客さんからも、何かと注目されてるじゃないですか。ミスしたときだって、オレに比べると課長の追及が甘いような…。一番うらやましいのは、結婚して専業主婦になれるってことですよね。ちくしょー。オレも高収入の男の妻になって、左うちわで暮らしたいスよぉ」 「バカ野郎!氷河クンは女性だからって甘えてなんかいないぞ。男以上に仕事に励んでいる。甘えているのはおまえのほうだ」。 そう言いかけて中田氏は言葉を飲み込んだ。契約社員の若手クンが、それなりに頑張っているにもかかわらず、薄給なのを思い出したからだ。 ちやほやされる新人女性、 放置される男性 女性は