『OUT』『グロテスク』など社会に顧みられることのない女性たちと、その“痛み”を圧倒的な筆力で浮かび上がらせてきた作家・桐野夏生さん。最新作『燕は戻ってこない』では女性の貧困と生殖医療を題材にし、相次いで女性誌の特集が組まれています。人や物事をひとくくりにする「『安易なラベリング』に抵抗するために仕事をしている」と語る桐野さん。単独インタビューで、桐野さんが見据える現代社会と“痛み”に迫りました。
![その“痛み”を抱きしめて〜作家・桐野夏生〜 - NHK クローズアップ現代 全記録](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/700e91f29e69dc7991a8d2cfddc225b2625ee11b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.nhk.or.jp%2Fgendai%2Farticles%2F4670%2Fimages%2Fog_20220601_001.jpg%3F1678436418)
若い女性の減少率を分析した最新のデータが、衝撃を与えています。 2050年までに若年女性の人口が半数以下になる自治体は、全国744に上るとされ、そうした地域では人口が急減し、最終的に消滅する可能性があるという推計が4月に発表されたのです。 (「人口戦略会議」より) なぜ地方から女性が消えていくのか?地方を去った女性たちに本音を聞いてみると… 「そもそも働く場所がないんです」 「『女性は嫁としてもらわれて家庭を持ってやっと一人前になる』と言われた」 「国の“人口減少対策”では私たちの声が聞かれていない」 このテーマ、皆さんはどう考えますか?意見・感想や体験談をお寄せください。 (クローズアップ現代 取材班) 744自治体が“消滅可能性” 女性の流出が止まらない 民間の有識者グループ「人口戦略会議」が公開した分析結果です。全国744の自治体が「最終的には消滅する可能性がある」としています。 消
がんは医療技術の進歩などにより、入院ではなく、通院での治療が一般的になってきました。 ところがいま、在宅で治療を続ける人たちから「情報がいっぱいあり、どれを信頼してよいのかわからない」という悩みや不安の声が相次いでいます。 中には最先端の治療だと信じ大金を投じたにも関わらず、悔やみ続けるケースや、最悪の事態に陥ってしまったケースも…。 「首都圏情報ネタドリ!」はNHKプラスで配信します。 配信期間:6/14(金)午後7:30~6/21(金) 午後7:57 手術は成功したのに…命を絶った母 先月、がんの治療を終えた母親がみずから命を絶った40代の女性です。 8年前、母親は初期の乳がんと判明。 手術は成功し、その後、症状は落ち着いていました。 女性の母親 1人暮らしだった母親は、がんの再発を防ぎたいと、さまざまな製品を購入していました。 この日も、取材をしていると、亡くなった母のスマートフォン
視聴者のみなさんから寄せられた疑問や声に答える企画「ナノコエ」。今回は青森県のある地名に関する疑問です。 ※2023年10月20日に放送した番組の一部を抜粋したもので、情報は放送当時のものです。 「戸」がつく地名に「四戸」がないのはなぜ? 徳島県出身の男性から寄せられた声です。 青森の地名って数字が頭に付いてるところが多いけど、「三戸」とか「戸」が付くところは1・2・3・4・・・という順番では並んでいないんですよね。「四戸」がないのはなぜなのでしょうか? 確かに「戸」がつく地名は青森県の「三戸」町や「八戸」市、お隣の岩手県にも「九戸」村など数多く存在しますが、その中に「四戸」の地名は存在しません。 なぜ「四戸」の地名がないのか? 南部藩の歴史に詳しい、八戸市立図書館の学芸員 滝尻侑貴さんに聞きました。 八戸市立図書館 学芸員 滝尻侑貴さん 「四戸」の消失の背景に、秀吉の天下統一!? 滝尻さ
阪神間のとある住宅街に建つ小さなマンション。ここで、高齢の女性たちによる、自分たち、そしてひいては後に続くかもしれない、すべての女性たちのための“実験”が始まっている。“おひとりさま”である7人の女性たちがマンションの部屋を別個に購入。それぞれの部屋を行き来し見守りあう“ともだち近居”という住まい方を選んだのだ。7人は、71歳から83歳まで、コピーライターやカウンセラー、民間企業の広報室長など“働く女性”として人生を歩み、“老い”や“ひとり”への不安や寂寥感を抱きながら、「でも、へこたれないわ」と背筋を伸ばしながら、人生を生きてきた。 いま、7人は様々な課題に直面している。病気で入院したり、認知症になったらどうするか?介護や延命治療は?お墓はどうするか?・・・誰もが“老いて生きる”上で避けて通れない試練の数々を7人はどう悩み、どう乗り越えようとするのか?励まし合い、叱り合い、笑い合い、涙し
人口約6000の町に、年80万人近くの観光客が押し寄せています。 町に人を呼び込んでいるのが、「ガストロノミーツーリズム」という新たな観光の形です。「料理を味わう」だけでなく「食文化を学ぶ」「みずから作る」などの食体験をするために、その土地に赴くことを指しますが、なぜ人々をひきつけているのでしょうか。 イセエビやサザエ、日本酒…。首都圏近郊で注目の“美食の町”を取材しました。(首都圏局/ディレクター 韮澤英嗣) 食が地域の宝に! ガストロノミー先進地 千葉県いすみ市 千葉県の外房に位置する、人口3万5千のいすみ市。いま、この町の食を目当てに、年間45万人以上が訪れます。 豊かな海と里山に恵まれたいすみ市は、農業や漁業などの一次産業が盛んです。 しかし、担い手の高齢化が進み、自治体は強い危機感を抱いていました。 食に注目するきっかけとなったのは、10年ほど前、町を訪れた人がつぶやいた一言でし
川口市にいるクルド人の多くは、中東・トルコの出身です。分離独立を求めるクルド人組織とトルコ政府との対立が激しくなった1990年代から「母国では迫害される」などと訴えて、日本にも難民としての保護を求めて来る人が増えました。 およそ15年で、日本で難民申請したトルコ国籍の人は9700人以上(法務省資料から一橋大学 橋本直子准教授算出)。その多くがクルド人とみられていますが、認定されたのは1人です。 現行の法律では、難民申請が認められず、退去が確定した外国人は、原則として退去まで、施設に収容されることになっています。 しかし近年、新型コロナの感染対策として収容所の密をさけるためや、人道的な観点から、施設の外で生活する「仮放免」の人たちが増加しているのです。 支援団体によると、難民申請を行うクルド人の多くは観光ビザで日本に入国。川口市周辺で暮らす知人などのつてを頼って、集まってくるといいます。 国
「なんだか5人が動きたがっているような気がする」そのキャラクターは、亡くなった京アニの監督が残したものでした。再び動き出した物語に込められた思いとは。 (京都放送局 記者 福原健) 「もう1人の作者」の存在 去年11月に京都アニメーションから出版された小説「MOON FIGHTERS!」。宇宙旅行ができるようになった未来、月面で救助隊として働く5人のキャラクターがトラブルに立ち向かいながら絆を深める物語です。 執筆した作家、賀東招二さんは、これまで小説「フルメタル・パニック!」などの数々のヒット作を手がけてきました。その賀東さんが、小説のあとがきのほとんどを使って明らかにしたのが、「もう1人の作者」、京都アニメーションの人気監督だった武本康弘さんの存在です。 武本監督“よりよいものを” 事件で亡くなった武本さんは、賀東さんと15年以上にわたってタッグを組んできました。武本さんが監督としてア
ですから一生分ニュースに出たなと思って、それでテレビは(もういい)と。ただ本当のことを言いますと、作家になる時にですね、テレビの世界で、民放でならした竹村健一さん[2]からアドバイスをもらったんです。 「佐藤さん、テレビに出ないほうがいい。実は私は、テレビと書籍の両方をやろうと思ったんだけど、結局できなかった。テレビという媒体は非常に重要な資質があって、毎回ゼロからスタートする。前回に何を話したか、何を放送したかということにとらわれずに、毎回ゼロから視聴者に向かっていく。これはやはり特別の才能(が必要)で、これは、積み重ねで書いていく作家の仕事とぶつかっちゃうんだ」と。 それからあと、「作家になりたての頃はテレビからいろいろな声が来るんだけども、テレビの消費に耐えられる人というのは、自分が見ている中でも100人に1人、いや、1000人に1人かもしれない」と。 「だから作家としてきちんと立っ
世界に衝撃を与えた今月7日のイスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃。イスラエル軍はパレスチナ・ガザ地区への空爆を強め、ハマス側もイスラエルに対し多数のロケット弾を発射。双方の死者は増え続けています。 いったいなぜ、イスラエルとパレスチナは凄惨(せいさん)な対立の歴史を繰り返してきたのか。エルサレムに駐在するなど、この問題を取材し続けてきた国際部の鴨志田郷デスクがわかりやすく解説します。 この記事はNHKのWEBサイト「大学生とつくる就活応援ニュースゼミ」の中で2021年に公開した「1からわかる!パレスチナ(1)~(3)」をもとに制作しました。 (国際部デスク 鴨志田 郷) パレスチナ問題ってなに? イスラエルとパレスチナとは? 昔から、地中海の一番、東の沿岸にある地域のことを「パレスチナ」と呼んでいました。南にエジプト、東にヨルダンがあって、北にはシリアやレバノンがある場所です。
もし あなたの街のNHKが 「レンタルビデオショップ」を始めたら? アーカイブスに刻まれた物語が、 あなたの未来に何かを起こす。 街の最新ニュース、何でもない日常、忘れてはいけない教訓・・・。そうした大切なものをNHKの地域放送局は、ずっと見つめ続け、記録してきました。 今回お届けする特集番組「レンタルNHK」(NHK名古屋放送局制作)は、地域の過去を発掘し、未来のために活用する新たな形のドキュメンタリーです。総合テレビで10月9日(月・祝)午後4時40分から全国放送です! 「レンタルNHK」 開店! 「レンタルNHK」店長はヒコロヒーさん 番組では、架空のレンタルビデオショップ「レンタルNHK」が登場。 そこにはNHKがあらゆる視点で地域を記録した“アーカイブ映像”がずらりと並んでいます。 店長にふんするのはドキュメンタリー好きのヒコロヒー。映像に記録された地域をよく知るタレントも店員と
ふるさと納税の仲介サイトでは「10月から値上げ」の文字が目に付きます。こうした値上げの背景にあるのは、10月から始まる、国による基準の厳格化です。ふるさと納税の過度な返礼品競争を防ぐため、10月から、自治体が寄付を募るのに使う経費を寄付額の5割以下とする基準が厳格化されるんです。 自治体では、返礼品の見直しなど対応に追われています。 返礼品の見直しなど対応に追われる自治体 ふるさと納税の基準が厳格化されることを受け、寄付額の値上げや、返礼品の内容を減らすなどの対応に追われる自治体もあります。 愛知県小牧市では、返礼品のうち、特産品の名古屋コーチンの鍋セットや長期保存ができるパンなどの食料品、それに、おしりふきなどの日用品が人気で、昨年度の寄付金額は13億円を超えました。 基準の厳格化に関する国の通知を受けて、返礼品を確認したところ、全体のおよそ6割で経費が寄付額の5割を上回っていることがわ
「元のお母さんに戻ってほしい」 取材に応じてくれた2人の大学生は、そう口をそろえました。 2人とも「母親が“陰謀論”を信じ込んでしまい、親子関係に亀裂が入った」というのです。 “陰謀論”とは「世界はディープ・ステート(闇の政府)が操っている」「ワクチンにはマイクロチップが埋め込まれている」など、政治的・社会的な出来事などについて、背後に大きな力が働いているという考え方。 親子に何が起こったのか、そして身近な人が陰謀論を信じ込んだらどうすればいいのか、取材しました。 (「フェイク・バスターズ」取材班) スマホの“おすすめ”動画が母を陰謀論に引き込んだ ~ちひろさん(仮名)のケース~ ちひろさん(仮名) 「理想を言えば、陰謀論にはまる前までの母親に戻ってほしいというのは常にいちばんにありますけど、もうそれは不可能に近いんだろうなって…」 母への思いをそう語るのは、大学4年生のちひろさん(仮名)
「がんに効く」との言葉を信じ、命を落とした女性 姉 けいこさん 今回取材に応じてくれたのは、妹のともみさん(仮名)をがんで亡くした、けいこさん(仮名)です。 二人で旅行に行くほど、仲のいい姉妹だったという二人。しかしともみさんががんと診断された後、「溝ができるようになった」と言います。 左:妹 ともみさん 右:姉 けいこさん 「私は妹と一番仲が良かったので、何でもわかってあげられる気になっていました。妹は私のことは信頼してくれていると思っていたのですが、一度できてしまった溝はなかなか修復できなくて、結果的に妹が1人で病気と闘うことになってしまいました」 ともみさんは35歳のとき、不正出血が続いたことで婦人科を受診しました。 何度か検査を受けた結果、「子宮体がんステージ1B」という主治医の見立てを伝えられました。 取材を元に作成 左:妹 ともみさん 右:主治医 主治医 妹 ともみさん 国立が
このごろ「なるほどですね」と相づちを打つ人がいますが、何かしっくりこない感じがします。 「なるほどですね」は、特に最近になって頻繁に使われているようです。ただし違和感を覚える人も多く、少なくとも現時点では、放送ではあまり使わないほうがよいでしょう。 まず、「なるほど」という相づちは、「自分は今まで知らなかったが、あなたの言っていることには納得できる」といった気持ちを表すときに使われます。ただし、国語辞典の中には「目上の人には用いない」と明記してあるものもあります(例えば『新明解国語辞典(第六版)』三省堂)。目上の人が発言した内容に対して、そもそもこのような「評価」を下すこと自体が失礼であるという考えがあるからです。 一方で、この「なるほど」は同年輩どうし(いわゆる「タメグチ」の間柄)の会話ではよく用いられています。これを目上の人にも使えるように作り変えたものが、「なるほどですね」です。この
笑ってしまった。 合格でも変だが、「不合格」を碑にした人がいるとは。 いったいなぜこんなことをしたのか。 「松井元哉さん」にどうしても会いたい。私は、それまで職場には戻らないと宣言し、取材を始めた。 2023年7月6日「おばんですいわて」で放送 人気のない場所にぽつん インターネットの情報を頼りに、まずは現場へ。 岩手県南部、一関市の中心部から車で20分。人気のない道路脇の林の陰に、それはあった。 高さは1メートル、厚さは2センチほどで、ずいぶんスマートだ。 「松井元哉 第113回医師国家試験 不合格発表閲覧之地」。 間違いない。黒地に、白い文字が目立つ。これを素直に信じれば、松井さんという人が、ここで、医師国家試験の不合格の知らせを受け取った、ということになる。 石碑は人気のない道路脇に建っていた 写真を撮っていると、林からガサガサと音がした。 まさか、松井さんにいきなり遭遇!? 石碑の
ことし6月で亡くなってから15年になる、作家・氷室冴子。 10代の若者を主人公にした「少女小説」「青春小説」と呼ばれる分野で数々の作品を残し、累計売り上げは2000万部を超える大ヒットメーカーでした。 社会やルールの枠を超えて躍動する主人公たちの姿に、多くの若者が「自由」を受け取り、その精神はいまもリレーされ、息づいています。 番組では、かつて読者だった作家や友人、編集者のインタビューを通じて、氷室冴子の作品が放つ力と彼女の人生をたどります。 北海道道「没後15年 氷室冴子をリレーする」(再) 7月12日(水)午後2:05~2:32<総合・全国> 【MC】鈴井 貴之・多田 萌加 【出演・語り】酒井 若菜 ※放送後1週間NHKプラスで配信「氷室冴子をリレーする 少女たちよ自由に!没後15年・ベストセラー作家の人生と作品」※7月9日(日)放送・43分拡大版 <スペシャルインタビュー> 番組で取
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