熊本県県北広域本部(菊池市)が、豊富な副葬品で知られる前方後円墳「江田船山古墳」や、日本一の数とされる装飾古墳など県北地域に残る古墳を紹介するガイド冊子「熊本県県北地域 古墳マップ」を制作した。同本部や各地域振興局などで無料配布している。熊本県北の66の古墳と古墳群が掲載され、増加傾向にある古墳マニアにも好評という。(谷田智恒) ◇ 鮮やかな色彩と不思議な文様で彩られた装飾古墳は国内で約660基が確認されているが、熊本県には約3割に当たる195基が集中し、全国一の数を誇る。中でも、特に菊池市や山鹿市など菊池川流域の県北には120基以上もある。 このうち江田船山古墳(和水町、国の史跡)は、副葬品の太刀に75の文字が刻まれており、日本最古の本格的記録文書とされる。6世紀前半に築造されたチブサン古墳(山鹿市)は赤、白、黒で幾何学文様や人物が描かれた横穴式石室を有する装飾で有名となっている。 マッ