高架下の博物館として親しまれたJR西日本所有の交通科学博物館(大阪市港区)の閉館が決まったことで去就が危ぶまれていた同館所蔵の鉄道車両が、平成28年春にオープンする「京都鉄道博物館」(京都市)に移設される見通しとなった。一部車両が移設候補から漏れる可能性もあるが、JR西は1両も解体せず、別の場所で保存する方針だ。 交通科学博物館にある実物の鉄道車両は19両。営業車両として最初に製造された東海道新幹線「0系」の第1号車両をはじめ、昭和3年製造の大型電気機関車「EF52形」も、国産初の記念すべき1号機。いずれも貴重な“文化遺産”だ。 京都鉄道博物館では、世界初の「寝台電車」として名高い特急車両「クハネ581」など、交通科学博物館では展示されていなかった車両も加え約50両を展示する。スペースに限りがあるため、交通科学博物館にあった車両全ては移設できないとの見方も出ていた。 だが、JR西の関係者は