地球内部の「外核」という部分が均一な構造ではなく、地下4000キロ付近で状態が変わることを、東京工業大と海洋研究開発機構のチームが実験で確認した。この深さを境に、外核の主成分である酸化鉄の結晶構造が変わるとしている。11日付の米科学誌サイエンス(電子版)に論文が掲載される。 地球は▽地殻▽深さ約2900キロまでの「マントル」▽同約5150キロまでの「外核」▽中心までの「内核」--に分かれている。外核では、高温高圧でどろどろに溶けた酸化鉄が対流し、地磁気が生まれる。方位磁石の「N極」が常に北を向くのはそのためだ。 東工大の広瀬敬教授らは、酸化鉄を地球内部同様の高温高圧状態にし、温度や圧力を変えながら結晶構造の変化を大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)で調べた。その結果、圧力が約240万気圧(約3700度)を上回ると、規則正しく原子が並んだ構造が崩れることが分かった。この気圧は深さ約