9月の最終週は「禁止本週間」として知られる。おもにアメリカの学校や図書館関係者から抗議を受けたり、図書館から排除されたりした本に注目を集めるのが目的だ。なぜなら、それらの本こそ多くの場合、私たちが向き合わなければならない最も重要なテーマを扱っているからだ。歴代禁止本を見ても、一般に「名作」と言われている作品が多い。 アメリカ図書館協会(ALA)とアムネスティ・インターナショナルによって率いられるこのキャンペーンは1982年から続いている。2017年、アメリカで禁止された、あるいは抗議を受けた416冊のうち、トップ10を禁止本週間のサイトで見ることができるが、そのほとんどがジェンダー・アイデンティティを扱った作品であることがわかる。2016年には多くのグラフィック・ノベル(漫画)が禁止されたが、それもほとんどがLGBTのキャラクターが登場するという理由だった。 ◆LGBTのキャラクターは不必