高速化によるトラフィック増が進む一方で,それに見合った収入が見込めなくなりつつあるという問題は,世界の携帯電話事業者にとって共通の課題だ。ドイツの携帯電話事業者各社は,広告に活路を見いだそうとしている。子会社などを通じて広告事業を拡大しようとするドイツの携帯事業者の動向を紹介する。 (日経コミュニケーション編集部) 携帯電話料金の引き下げ競争が激化するドイツでは,携帯電話事業者は従来のように加入者やトラフィックから十分な収入を上げることが困難になっている。 こうした中,これまで米グーグルや米ヤフーあるいはその他のモバイル広告販売事業者に委託していた広告事業を,携帯電話事業者が独自に立ち上げる動きが出てきた。その背景には,ドイツでは自動車メーカーや金融機関など大手企業がモバイル広告を積極的に利用し始めていることがある。携帯電話各社は,広告市場の拡大による収入増を期待している(図1)。 広告受
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