(英エコノミスト誌 2014年7月12日号) 多くの国はドイツのミッテルシュタントのような中小企業群を欲しがっている。それを真似るのはそう簡単ではない。 「ミッテルシュタント」と総称されるドイツの中小製造業者は、世界第4位の規模を誇るドイツ経済の屋台骨を支える企業集団としてよく称賛される。個別に見ると、こうした企業は才能を隠すことにかけて世界的なリーダーだ。こうした中小企業は概して同族経営で、小さな町に本社を構え、自社の専門的な機械や部品を購入する企業にだけよく知られている。 「我々は金を掘り当てようとしているのではない」。実験装置メーカー、ザルトリウスの最高経営責任者(CEO)、ヨアヒム・クロイツブルク氏はこう言う。「我々は金採掘業者にショベルを販売しているのだ」 だが、ドイツの隠れた一流企業はますます、一定の世界的名声を博しつつある。大勢の人がトヨタ自動車を研究するために1970年代に