おそらく今一番注目されている女性起業家のひとりだろう。山口絵理子、28歳。 バングラデシュなどでバッグを作り、日本で販売する「マザーハウス」の代表取締役兼デザイナーである。 2年半前、会社立ち上げの様子を書いた前作『裸でも生きる』がヒットし、ドキュメンタリー番組「情熱大陸」でも、バッグ作りの一部始終を陣頭指揮するバングラでの密着取材が話題を呼んだ。本書は、「その後」の苦闘と成長を描いたものだ。 今回、続編を取り上げたのは前作以降、著者に大勢の「熱狂的ファン」が群がるようになったことを知ったからである。ファンは、起業家という範疇を越え、一人の人間(女性)としての著者にゾッコンのようなのである。 何しろたまに帰国して直営店など「店頭に立つ」日時がホームページで予告されるや、それを目当てに駆けつける客も多く、講演もその起業家スピリットに触れようといつも大入りだという。 一体どんなカリスマ性がある