少し前に生産性と失業に関する論議が米ブログ界を賑わせていたが、Stephen Williamsonの1/18エントリが取りあえずのまとめになっているかと思うので、簡単に紹介しておく。 彼はまず、GDPを雇用者数で割った簡易的な労働生産性のグラフを描き、以下の定型的な事実を示している*1。 1950年代末から1980年代末の間の景気後退期においては、景気後退終了時の労働生産性は景気後退開始時の労働生産性より低下していた。 1990年以降の景気後退期においては、景気後退終了時の労働生産性は景気後退開始時の労働生産性より上昇している。とりわけ今回の景気後退でその傾向が顕著。 景気後退期に労働生産性が下がるというかつての現象は、全要素生産性(TFP)が景気後退期に下がるというRBC理論と整合的である反面、ケインズ理論とは整合的で無いので、労働保蔵理論が出てきたのだ、と彼は言う。 一方、景気後退期に