西側陣営と軍事連携を拡大する日本 バイデン政権のインド太平洋地域の軍事戦略における最も斬新な変化は、同盟諸国間のネットワークが拡大していることだと、米国防総省のイーライ・ラトナー次官補は言う。 これは地球上の約50%を占める広大な同地域において、機動力と破壊力、レジリエンスを備えた戦力を各地に保持するためだ。 たとえば日本は、相互に訪問する際の法的地位などを定める「円滑化協定(RAA)」をオーストラリアや英国と結んだ。これにより、日本の自衛隊は豪軍および英軍とともに自国領内、もしくは他の2ヵ国の領内で軍事演習をすることができる。日本はフィリピンとも同様の協定締結に向けた交渉をしている。 2022年まで米軍の太平洋海兵隊司令官を務めたスティーブン・ラダーは、こうした同盟国の関係強化は有効だと考える。「同盟国間のネットワークが拡充したのは、オーストラリア、日本、フィリピン、シンガポール、タイ、