正直なところ、この作品に期待していたわけではない。年度末の過密スケジュールを乗り越え、夜、子どもたちが寝た後に映画を鑑賞する時間くらいはとれるようになった。しばらくレンタルビデオ屋に出かけていなかったので見たい映画がずいぶんたまっていて、気がつくと私はバットマンと酔拳、ザ・レイドを手にしていた。酔拳はまあいい。先日少しだけジャッキーがらみの仕事をしたので久しぶりに見たくなったのだ。言ってみれば仕事の延長である。やむを得ない。仕方ない。 ただ、酔拳とともにバットマンとレイドを選ぶというのは、知的でダンディなナイスガイとしてのワタクシの品格を疑われかねない組み合わせである。何かこう心が温まったり、人生について考えてみたくなったりするような退屈な気の利いた作品も借りるべきではないか。このままではレジにいる女性店員に「中学生のようなご趣味ですね」とか言われそうだ。 そんな私に助け船。バットマンの横