ドイツ・グライフスヴァルトに建設された熱核融合実験炉「ヴェンデルシュタイン7-X (Wendelstein 7-X)」の第1回実験が12月10日に実施され、無事プラズマの形成に成功した。 「ヴェンデルシュタイン7-X」はドイツ最大の研究機関であるマックス・プランク研究所が主体となって研究開発を進めている熱核融合実験炉。日欧英米諸国の共同チームがフランスで建造を進めている国際熱核融合実験炉「ITER」の「トカマク型」と異なり「ヘリカル型」を採用する。 トカマク・ヘリカルともにガスを加熱してプラズマ化、磁場で円環型(ドーナツ型)に封じ込めつつ、プラズマが核融合するまで温度を上げる。トカマク型はやや縦長のドーナツ状なのに対し、ヘリカル型はプラズマ円環が螺旋状の複雑な形で流れるのが特色。いずれも1950年代に考案され、ヘリカル型のほうが熱が逃げにくいなどの利点があるが、プラズマ流の計算や磁場の維持
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