警察庁は28日、東京電力福島第1原発の半径10キロ圏内の福島県大熊町で見つかった男性の遺体収容を断念したと明らかにした。遺体に蓄積した放射線量が高く、搬送できないと判断した。圏内には他にも収容されていない遺体が残されている可能性があり、同庁は「対応策を検討したい」としている。 同庁によると、遺体は27日午前、通報を受けた福島県警の機動隊員らが、同原発から5〜6キロ離れた屋外にある作業所敷地で発見した。 遺体表面から全身除染が必要とされる「10万CPM(1分間当たりの放射線検出回数)以上」の放射線量を計測。搬送者が放射線を浴びる恐れがあるほか、搬送先にも広がる可能性があることなどから、収容を断念した。遺体は、収納袋に入れて近くの建物の中に一時的に安置したという。 【関連記事】 【東日本大震災特集】トップページ 〔写真特集〕東北地方太平洋沖地震 NTT、春闘交渉再開=早期決着で震