「心の底から志位和夫を応援したいと思っている」というキャッチコピーで一斉を風靡したいと思っているバンド、AGURA BOYZ JUSCOの新曲をお届けします。今回はキング・オブ・ファンク、スガシカオをイメージしました。嘘です。 いつの間にか君のことだけ忘れてる いつの間にか君のことだけ覚えてる そらでかけられる電話番号は君のとこだけ 君が泣いた日のこと思い出す 君の差しかけてくれた傘の色は三原色 君のことだけが忘れない 君のことだけが忘れない
ランちゃんはおとなしいし、地味だったので、現金な僕は彼女の存在をさほど気にしたことがなかった。僕はサークルだとミキちゃんやカナちゃんやマキちゃんと手をつないだりジュースを回し飲みしたりすることで満足していたし、家に帰れば裕子のおっぱいをつついたり、あそこを触ったりして楽しんでいたので、ランちゃんには一切興味がなかった。そんな暇はなかった。「俺のストライクゾーンは無限大だ」と豪語する広瀬は、僕に「ランちゃんの秘めたポテンシャル」をよく力説していたが、僕は耳を貸すこともしなかった。繰り返すが、そんな暇はなかったのだ。 大学三年の夏休みに広瀬が「共産主義思想の復権による革命的大学再生活動」に突然かぶれてサークルによりつかなくなったころ、僕は自分の仕事に打ち込んでいた。代表だの渉外マネージャーだのといっためんどくさそうな役割を回避していた僕に与えられた役割は定期演奏会のポスター作成係だった。スタッ
知らない公園に足を踏み入れる。「オートバイの乗り入れは禁止いたします」と書かれた看板の脇をぬけ煉瓦の敷き詰められた小路を歩く。シーズンオフの野球場に人気はなくて、野球場の円形に沿うかたちで小道は走っていく。球場外に設置された焦げ茶色の照明灯に時折出くわす。球場のゲートには「L」と「R」のアルファベットと数字が書かれたボードが掛けてあってそのすべての扉にカギがかけられている。隙間から見えるスコアボードには何も記されていなかった。夏の残骸。 僕はL‐5ゲートから少し離れたベンチに腰を掛けた。傍らに鎖で縛られた錆びたバスケットゴール。見上げた空は青く、薄く、静止した雲はカンバスに乾いた白の絵の具をこすったように淡かった。流れる空気はひんやりと冷たくて僕は息を吐き出し、それが白くならないことでまだ秋が終わってないと確かめる。僕の右手が僕のいうことを聞かなくなったのも、こんな秋の深まった空の下だった
裏表紙解説より ロサンジェルスの暗黒街に君臨する悪徳外科医ドクター・アダー。その華麗なメスから生まれる奇抜で醜悪な肉体改変が、この町を肉欲と悪徳の都に変えた! 一方アダーを敵視する一派も勢力を拡大している。そしていま、アダーにひとりの客が訪れた――アリゾナの養鶏場で働く青年リミットが携えてきた伝説のハイテク武器は、この戦いの様相を一変させるが……SF史上最も危険な傑作登場! ディックもギブスンもまともに読んだ事がない、SFにはとんと疎い人間ですが、古本屋でたまたま手にとったこの本の表紙、裏の解説、そしてディックによる序文、それらを読むと何かヌラヌラしたモノを感じずにはおれず購入。読み始めたわけですが、これが物凄ーーーく面白かった!!!中盤の畳み掛けなどは、チャック・パラニュークの「サバイバー」を初めて読んだ時の様な興奮がありました。 LAの売春街の中心で売春婦の四肢を切断する手術を請負うド
ずっと、自分の車を持つことに憧れていた。 それは、僕という人間が、どうしようもなく二十世紀人であるからかもしれない。 二十世紀の男にとっては、車はただの機械じゃないのだ。 二十世紀の僕、まだ幼い子供だった僕は、エンジンと、四つの車輪を持つものには何だって憧れていた。 ポルシェ、メルセデス、トヨタ、ホンダ、フォード……。今では何一つ覚えちゃいないのだが、当時の僕は世界中の車を暗記していたらしい。 スポーツカーが好きだったし、ファミリーカーも好きだったし、消防車だって愛していた。 当時の僕の愛読書は、もちろん『しょうぼうじどうしゃ じぷた』*1だ。 しかし、何といっても一番好きだったのは、我が家の車だ。 それは、常に幸福な記憶と結びついている。 少し角ばったそのセダンに乗り込むとき、僕はいつだってわくわくしていた。 行き先がどこであろうと関係がなかった。 マクドナルドのドライブスルーだって、当
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