「読まずに死ねるか!」は内藤陳のスゴ本リスト。ミステリ・冒険小説中心となっているため、お好きな方向けだな。いっぽう、「読んでから死ね!」は、いわゆる名作・名著を網羅的に挙げようとする面白い試み。 「読んでから死ね!」という挑発的なお題に煽られて読むが、最後まで普通感がついてまわる。著者は放送作家を生業とする人らしい。名著を片端から読んでまわるのが趣味のような方で、「その本を読むことそのものが目的」「名著だから読まずに死ねるか」というスタンスで本を選ぶ。 その本を読む理由が、「名著で大著だから」というのは、まるで中学生のような言い分で微笑ましい。きっと「読んだ!」という実感以外の何も残らないだろう。それでも振り返って積ン読ク山脈と向き合って、自分のトシを考えたとき、「ああ、オレは死ぬまでにこれを読みきることができるのだろうか? 」なんて嘆息するところは、非常に身につまされる。 人生は短いし、