晴れ舞台で活躍するスターには、必ず影で支える人がいる。ISS(国際宇宙ステーション)で宇宙飛行士たちが安心して仕事ができるのも、24時間365日片時も目を離さず、地上から見守るサポート集団がいるからだ。 それが管制官からなる運用管制チーム。事故なく運用する彼らの壮絶な戦いぶりは、ほとんど表に出ることがない。 ISS全体で30万点、日本の実験棟「きぼう」だけで1万5000点ものデータが常時、地上に降りてくる。これらのデータから“異常の芽”を素早く摘み取るのが、管制官の重要なミッションだ。 日本には現在約80人の管制官がおり、3交替で筑波にある「きぼう」運用管制室に詰める。通信や熱、宇宙実験などの担当ごとに、宇宙の安全を確保しながら、数多くの宇宙実験やシステムの運用を宇宙飛行士と共同して行っている。 その管制官たちを率いる「指揮官」がフライトディレクターである。その集中力と情報処理能力はすさま
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