将来の火星有人探査、火星植民に向けて、生活拠点となる住宅を建てるために火星の表土(レゴリス)を材料に、コンクリートのような建築材料を作る研究が進められている。レゴリスからコンクリートを作るには固めるための結合材が必要だが、火星ではこれが簡単に手に入らない。英マンチェスター大学の研究者は、宇宙飛行士の血液に含まれるタンパク質と、尿から得られる尿素を結合材として利用する方法を考案した。一般的なコンクリートよりも高い圧縮強度を得られるという。 火星の材料でコンクリートを作る 火星有人探査、将来の火星植民が可能になったとき、人が生活する住宅の材料はどのように入手すればよいのだろうか。地球からコンクリートや鉄を輸送する、という方法はコストの点で現実的ではない。建築材料を地球から火星まで送ると、レンガ1個あたり2億円以上かかるとの試算もある。 火星にもともと存在する材料を建築に利用することができれば、