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ブックマーク / www.astroarts.co.jp (268)

  • アポロのデータと最新データで探る月の内部構造

    40年前のアポロ計画で得られたデータと月探査機「グレイル」による測定などから月の内部構造が推定され、「マントルオーバーターン仮説」と呼ばれる月の形成史を支持する結果が得られた。 【2015年12月22日 国立天文台 RISE月惑星探査検討室】 月の内部構造を知ることは、月の誕生や進化を理解する鍵の一つである。約40年前に実施されたアポロ計画の観測で月にも地震がある(月震)ことがわかり、そのデータから月の内部構造の研究が進んだが、月の表面から約1200kmより深い部分(中心から540km以内の部分)については不確かさが残ったままだった。 月の内部構造を知る手がかりは、月の回転や変形を詳しく調べることからも得られる。月の回転はアポロ時代からレーザーで観測され続けており、月の変形に伴うわずかな重力変化は近年NASAの探査機「グレイル」によって高精度に観測され、これらの測月観測から、月の変形のしや

    アポロのデータと最新データで探る月の内部構造
  • 天の川銀河中心の超大質量ブラックホール周囲の磁場構造を解明

    天の川銀河の中心にある超大質量ブラックホール「いて座A*」付近の電波観測から、ブラックホールのすぐ近くに存在する複雑な磁場構造が明らかにされ、時間変動もとらえられた。ブラックホール周辺の活動的な現象に磁場が重要な役割を果たしているとする説の観測的な裏付けで、物理過程の解明につながる大きな成果だ。 【2015年12月8日 サブミリ波VLBI】 天の川銀河の中心には、太陽の430万倍もの質量を持つ超大質量ブラックホール「いて座A*(エー・スター)」が存在している。一方その直径は約2600万kmで、約2万5000光年離れている地球から見ると10マイクロ秒角(角度の1度の、3億6000万分の1)の大きさしかない。そのため、いて座A*の周囲の様子を明らかにするには非常に高い解像度の観測が必要となる。 国立天文台の秋山和徳さんと間希樹さんを含む国際研究グループは、ハワイとアメリカ土にある4台の電波

    天の川銀河中心の超大質量ブラックホール周囲の磁場構造を解明
  • 地球の周りのダークマターは、長いフィラメント状?

    シミュレーション研究から、髪の毛のように細長いフィラメント状のダークマターの存在が提唱された。地球の周りにも多く「生えて」いるかもしれない。 【2015年11月24日 NASA JPL】 ダークマター(暗黒物質)は宇宙を構成しているエネルギーと物質のうち27%を占める、目に見えない謎の物質だ。電磁波で検出することはできないが周囲に及ぼす重力的な影響を観測することで、その存在は確実視されている。 1990年代に行われた計算や過去10年間に実施されたシミュレーションによれば、ダークマターは、きめの細かい粒子の流れを作り、同じ速度で動き、銀河の周りを回っているという。その粒子の流れが地球のような惑星に接近した場合、どんなことが起こるのだろうか。その答えを出すために、NASA JPLのGary Prézeauさんはコンピュータ・シミュレーションを行った。 地球の周囲の、髪の毛のようなフィラメント状

    地球の周りのダークマターは、長いフィラメント状?
  • 彗星の群れが原因か、ケプラーがとらえた恒星の謎のふるまい

    系外惑星探査衛星「ケプラー」による4年間のモニター観測で、KIC 8462852という恒星の光が劇的に暗くなるという風変わりな現象がとらえられた。これまで見られたことがない謎のふるまいで、追加の赤外線観測によると彗星が関係しているかもしれないという。 【2015年11月25日 NASA】 NASAの系外惑星探査衛星「ケプラー」による観測で2011年と2013年、地球から約1500光年離れたはくちょう座方向の恒星「KIC 8462852」が暗くなるようすがとらえられた。研究者はその理由について、おそらく一群の彗星の存在で説明がつくのではないか、または惑星か小惑星の破片が関係しているのではないかと考えた。 粉々になった彗星によって光がさえぎられるKIC 8462852の想像図(提供:NASA/JPL-Caltech) どちらの説が確からしいかを調べるため、赤外線宇宙望遠鏡「スピッツァー」による

    彗星の群れが原因か、ケプラーがとらえた恒星の謎のふるまい
  • ラヴジョイ彗星、毎秒ワイン500本分のアルコールを放出

    今年初めに明るくなったラヴジョイ彗星(C/2014 Q2)を電波観測したところ、ピーク時に毎秒ワイン500分ものアルコールを宇宙に放出していることがわかった。酒類に含まれる身近なエタノールが彗星から検出されたのは初めてだ。単糖類の一種であるグリコールアルデヒドや21種類の有機分子も彗星から発見された。 【2015年10月29日 NASA】 昨年8月に発見されたラヴジョイ彗星(C/2014 Q2)は今年1月に太陽や地球に接近し、4等台まで明るくなってわたしたちの目を楽しませてくれた。太陽に最接近した1月30日ごろ、スペイン・シエラネバダ山脈のIRAM30m電波望遠鏡によって彗星がマイクロ波で観測された。このころには彗星から毎秒20tの割合で水が放出されていた。 2015年2月12日に撮影されたラヴジョイ彗星(C/2014 Q2)(提供:Fabrice Noel) 彗星の大気中の分子が太陽光

    ラヴジョイ彗星、毎秒ワイン500本分のアルコールを放出
  • 地球は先駆者、生命に適した惑星9割の誕生はこれから

    ハッブル宇宙望遠鏡と系外惑星探査衛星「ケプラー」などの観測データを基にした最新の理論研究から、生命が存在しうる惑星のうち9割以上はまだ作られていないという見積もりが発表された。46億年前に誕生した地球は、かなりの先駆者ということになる。 【2015年10月23日 HubbleSite】 ハッブル宇宙望遠鏡(HST)などの観測データによって、100億年前の宇宙では現在よりも速いペースで星が作られていたことがわかっているが、当時使われた星の材料となる水素やヘリウムは全体量から比べるとわずかで、宇宙にはまだ多くの材料が残されている。したがって、未来の宇宙ではこれからも多くの恒星や惑星が誕生する。 一方、「ケプラー」による観測データを基にした見積もりでは、天の川銀河内に10億個もの地球サイズの天体が存在し、そのうちの相当数が岩石惑星であると推測されている。現在観測可能な銀河が1000億個以上あるこ

    地球は先駆者、生命に適した惑星9割の誕生はこれから
  • 冥王星の空は青い!水の氷も発見

    探査機「ニューホライズンズ」による観測で、青く美しい冥王星の大気のもやがとらえられた。また、冥王星の地表に水の氷が露出している領域が見つかった。 【2015年10月15日 NASA】 もやの粒子自体の色はおそらく灰色や赤とみられるが、その粒子が青い光を散乱し、この美しい光景として見えている。「カイパーベルトに青い空を持つ天体が存在することを誰が想像したでしょうか? 実に見事です」(ニューホライズンズ主任研究員 Alan Sternさん)。 青いもやに包まれた冥王星(提供:NASA/JHUAPL/SwRI、以下同) 「地球では窒素分子が太陽光を散乱し、そのおかげで空が青く見えます。冥王星の場合はどうやら、窒素分子より大きい「ソリン」と呼ばれる粒子が、その役割を果たしているようです」(米・サウスウエスト研究所 Carly Howettさん)。 ソリンの粒子は、高度の高い大気中で作られると考えら

    冥王星の空は青い!水の氷も発見
  • 彗星で起こる水の氷のサイクル

    探査機「ロゼッタ」による観測から、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星で水の氷が循環する様子が明らかにされた。 【2015年9月28日 ESA】 彗星は氷と塵が混ざった天体だ。太陽に近づくと凍った核が温められて、水や一酸化炭素、二酸化炭素などがガスとなって噴出する。ガスと共に塵の粒子も放出され、そのガスと塵で彗星のコマ(ぼんやりした部分)や尾が形成される。 ヨーロッパ宇宙機関の探査機「ロゼッタ」は2014年8月にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到着し、1年以上かけて探査を行ってきた。彗星はそのくびれた部分から最も活発にガスや塵の噴出が見られるが、昨年9月の観測データから、この領域に彗星の自転周期に合わせて水の氷が現れたり消えたりする部分が見つかった。 (上)彗星全体像、(下)左から、VIRTISによるアヒルの首領域の画像、同領域の氷の存在量(白いほど多い)、同領域の温度(白いほど温度が低い)。ク

    彗星で起こる水の氷のサイクル
  • エンケラドスの地表下に全球規模の海が存在

    探査機「カッシーニ」の観測により、土星の衛星エンケラドスの表面を覆う氷の地殻の下に全球的な規模の海が広がっていることが示された。 【2015年9月17日 NASA/NASA JPL/Cornell University】 土星の衛星エンケラドスの南極からは水蒸気や氷が間欠的に噴き出しており、氷の地殻の下に水が存在することを示している。これまでその水は南極付近に部分的に存在すると推測されていたが、探査機「カッシーニ」による長年にわたる観測の結果、エンケラドス全球に広がる地下海があるらしいことが明らかになった。 エンケラドスの内部を示した図(提供:NASA/JPL-Caltech) 「これは非常に難解な問題で、数年間分の観測データとさまざまな分野にまたがる計算が必要でした。しかし、私たちはついに答えにたどり着いたのです」(コーネル大学 Peter Thomasさん)。 エンケラドスは土星を公転

    エンケラドスの地表下に全球規模の海が存在
  • 直径50億光年のリング状に分布する9つのガンマ線バースト

    約70億光年彼方の宇宙で、9つのガンマ線バーストが直径50億光年のリング状に存在しているようすが明らかになった。 【2015年9月9日 RAS】 ガンマ線バーストは太陽が100億年かけて放つエネルギーをほんの数秒で放出する宇宙で最も明るい現象で、その明るさのおかげで非常に遠いところで発生しても検出することができる。 研究グループが発見したのは、約70億光年彼方でリング状に分布している9つのガンマ線バーストだ。リングの直径は差し渡し36度(夏の大三角がすっぽり収まるくらい)、実際の宇宙空間では約50億光年に相当する。偶然こうした分布となる可能性は2万分の1しかないという。 70億光年の距離に位置するガンマ線バーストの分布図、中央が発見された9つのガンマ線バースト(提供:L. Balazs) 宇宙を大きなスケールで見ると、その構造は一様で等方とされている。「宇宙原理」と呼ばれるこのモデルは、マ

    直径50億光年のリング状に分布する9つのガンマ線バースト
  • 太陽に最接近したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星

    13日にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星が太陽に最接近した。探査機「ロゼッタ」が最接近数時間前に撮影した画像には、活発化した彗星の活動が鮮やかにとらえられている。半月前に観測された短時間のジェットのデータからは、彗星のコマや磁場の変化も明らかにされた。 【2015年8月17日 ヨーロッパ宇宙機関 (1)/(2)/NASA JPL】 約6.5年周期で太陽系を公転しているチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)が、先週13日の午前11時ごろ(日時間)に太陽に1.9億kmの距離まで最接近した。太陽最接近(近日点通過)の数時間前にESA(ヨーロッパ宇宙機関)の彗星探査機「ロゼッタ」が撮影した一連の画像には、彗星の核から噴き出す複数のジェットがとらえられている。 ロゼッタの「OSIRIS」カメラが近日点通過の数時間前に330kmの距離からとらえたチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星のアニメーション(提供:

    太陽に最接近したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星
  • 土星のF環と羊飼い衛星の起源をシミュレーションで解明

    コンピュータシミュレーションにより、土星のF環とその羊飼い衛星「プロメテウス」「パンドラ」が、土星衛星の形成過程の最終段階で自然な副産物として形成されることが明らかにされた。 【2015年8月19日 神戸大学/国立天文台 天文シミュレーションプロジェクト】 土星の環は土星体からの距離に応じて複数の部分に分かれている。そのうちF環は、1979年にNASAの探査機「パイオニア11号」が発見した幅数百kmの細い環で、幅が数万kmに及ぶ主要な環の外側に位置している(地上の天体望遠鏡でよく見えるのはA~C環で、F環はA環のすぐ外にある)。 また、F環の内側には「プロメテウス」、外側には「パンドラ」という2つの羊飼い衛星があり、環の形状を保っている。F環とプロメテウス、パンドラはNASAの探査機「ボイジャー」や「カッシーニ」によって詳細に観測されているものの、その形成過程や起源はこれまで明らかになっ

    土星のF環と羊飼い衛星の起源をシミュレーションで解明
  • 木星や土星の核はゆっくり作られた小さな氷天体が集まってできた

    太陽系の2つの巨大ガス惑星、木星と土星の核は、ゆっくりと作られた数十cm程度の氷天体が集積してできたらしいことがコンピュータシミュレーションで示された。 【2015年8月21日 Southwest Research Institute】 太陽系の惑星のうち巨大ガス惑星に分類される木星と土星は、太陽系で最初に作られた惑星だと考えられている。他の若い恒星系の観測から、中心の星を取り巻くガス円盤の寿命は100万年から1000万年ほどであることが示されており、太陽系でもこうしたガスが残っているうちに木星と土星が作られたはずだからだ。ちなみに地球は3000万年から1億年ほどかけて形成されたと考えられている。 若い恒星星系の想像図。ガス円盤がまだ残っているうちに巨大ガス惑星が作られている(提供:NASA/JPL-Caltech) 現在最も有力な理論である「コア集積モデル」によると、氷と岩石から成る惑星

    木星や土星の核はゆっくり作られた小さな氷天体が集まってできた
  • 土星のA環は他の環より高密度で若い可能性

    探査機「カッシーニ」による土星の環の温度変化データとモデル計算の比較から、A環は他の環よりも密度が高く若い可能性が示された。 【2015年9月4日 NASA JPL】 土星は約29年で公転しており、その半分である約15年ごとに、赤道の真上から太陽が照らす。地球での「春分、秋分」にあたるこのタイミングでは土星の環の真横から太陽の光が当たるので、見かけ上、土星の環が消失したように見える。また、この前後の数日間には環の中に見慣れない影や波立ったような構造が現れ、環の温度が下がる。 カッシーニがとらえた2009年の春分時の土星(提供:NASA/JPL/Space Science Institute) NASAジェット推進研究所の森島龍司さんたちの研究チームは、土星が春分を迎えた2009年8月ごろに探査機「カッシーニ」が取得したデータを調べ、コンピュータでモデル計算した温度データと比較した。すると、

    土星のA環は他の環より高密度で若い可能性
  • 冥王星を流れる窒素の氷河、冥王星を覆うもや

    探査機「ニューホライズンズ」の冥王星最接近から早くも2週間が経過した。観測データはまだ数パーセントしか送信されてきていないものの、公開される画像やデータはどれも大きな驚きや新たな謎をもたらしてくれる。このたび公開されたのは窒素の氷河や大気中の「もや」の画像だ。 【2015年7月28日 NASA (1)/(2)】 先週金曜日に公開された冥王星のクローズアップ画像では、ハート模様のトンボー領域内の西(ハートの左半分)に位置するスプートニク平原に見られる様々な地形が詳細にとらえられている。興味深いのは広範囲を覆う窒素の氷河(氷床)の流れた跡だ。地球の氷河と同様に、今も流れているかもしれない。 スプートニク平原周辺に見られる地形。多角形の地形、窒素の氷河、クレーターの多い領域が見える。クリックで拡大(提供:NASA/JHU APL/SwRI、以下同) スプートニク平原は窒素だけでなく一酸化炭素やメ

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  • エラー - AstroArts

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  • ホットジュピターに成層圏を検出

    ハッブル宇宙望遠鏡による観測で、巨大な高温の系外惑星「WASP-33b」に成層圏が存在することがわかった。 【2015年6月16日 NASA】 アンドロメダ座の方向約380光年彼方に位置する系外惑星WASP-33bをハッブル宇宙望遠鏡で観測したところ、この惑星の大気に成層圏が検出された。 成層圏がない場合(左下)とある場合(右下)で大気の温度構造を比較したイラスト。図の下が大気の内側。暗いところは摂氏約500度、黄色の部分は摂氏約3000度(提供:NASA, ESA, and K. Haynes and A. Mandell (Goddard Space Flight Center)) 地球の成層圏は地表から雲の高度あたりまで広がる「対流圏」のさらに上にあり、大気中の分子が太陽からの紫外線や可視光線を吸収して「日よけ」のような役割を果たす場所だ。地表に近いほど気温が高く上空では低い対流圏と

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  • チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面に水の氷

    探査機ロゼッタの観測で、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面に、水の氷とみられる明るい領域が多数見つかった。 【2015年6月25日 ヨーロッパ宇宙機関】 探査機「ロゼッタ」は昨年8月にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)に到着し、現在は彗星表面からの高度10km以下のところ周回しながら観測を続けている。そのロゼッタ搭載のカメラ「OSIRIS」が昨年9月に撮影した画像に、平均的な表面に比べて10倍も明るい領域が120か所も見つかった。 明るいものが集まっている場所と孤立している場所。高度20~50kmから撮影(提供:ESA/Rosetta/MPS for OSIRIS Team MPS/UPD/LAM/IAA/SSO/INTA/UPM/DASP/IDA、以下同) 明るいものが集まっている場所は断崖のふもとに多く見られ、数十mの範囲に大きな石が広がっている。おそらく最近起こった侵か崖の

    チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面に水の氷
  • 火星で棲息できる地球上生物、メタン菌

    【2014年5月22日 University of Arkansas】 米研究チームの実験により、地球上でもっとも単純な最古の生物であるメタン菌が、火星上で棲息できる可能性が示唆された。 メタン菌は水素をエネルギー源に、二酸化炭素を炭素源にして代謝を行いメタン(天然ガス)を生成する微生物だ。メタン菌は嫌気性のため酸素を必要とせず、さらに有機的な栄養素も不要で、光合成も行わない。こうした特徴から、火星に生物がいるとすればその理想的な候補とされている。 米・アーカンソー大学Rebecca Mickolさんは、2種類のメタン菌を火星の環境と同じ条件にさらすという実験を行った。その結果、メタノサーモバクター・ウォルフェイイおよびメタノバクテリウム・フォルミシカムと呼ばれる両種が凍結・融解サイクル実験で生き残った。 「火星の温度は、摂氏マイナス90度からプラス27度と幅広く変化します。もしも現在、火

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  • 7万年前に大接近、オールト雲まで迫った「ショルツ星」

    【2015年2月20日 ロチェスター大学】 2013年末にドイツのRalf-Dieter Scholzさんが、いっかくじゅう座の方向20光年彼方にある暗い赤色矮星を発見した。「ショルツ星」と名付けられたこの星は見かけの動きがひじょうに遅く、太陽系から遠ざかる動きが速いことから、米・ロチェスター大学のEric Mamajekさんらがその軌道を詳しく調べたところ、7万年前に太陽からわずか0.8光年(8兆km)のところを通過していたことがわかった。現在太陽系から最も近い恒星は4.2光年彼方のプロキシマケンタウリ(リギルケンタウルスC)で、その5分の1の距離ということになる。 ショルツ星の想像イラスト。太陽の0.08倍の重さの暗い赤色矮星で、褐色矮星(手前)を伴星に持つ(提供:Michael Osadciw/University of Rochester) 1万通りの軌道を計算したシミュレーション

    7万年前に大接近、オールト雲まで迫った「ショルツ星」