製作当時、『アニメック』で、池田憲章の連載のパロディーとして書かれた文章で知ったとき以来、初めて現物を見た「愛国戦隊大日本」である。 しかし時は流れた。もはや、右翼といえば反共という図式が成立しない。ロシヤはもはや社会主義国ではないし、佐藤優のようなロシヤのスパイの右翼も登場した。 しかし蓑田胸喜に関心が集まったり、片山杜秀の本が出たりして、思うのは、 「かっこいい右翼」 VS 「凡庸な保守派」 という変な対立ができつつあることで、前者は要するに北一輝、石原莞爾、蓑田、頭山満、杉山茂丸などを論じ、小室直樹などを尊敬していたりする。後者は、新しい歴史教科書をつくる会とその周辺である。 私の若い頃から、前者への崇敬の念のようなものはある程度あって、自民党なんかとは違う右翼があるんだ、という雰囲気があったが、松本健一などもその辺の先駆だろう。本格的には福田和也が前者を広めたわけだが、最近では後者