予防接種法改正案の今通常国会への提出に向けた議論が大詰めを迎えている。厚生労働省は、5月中に開かれる厚生科学審議会感染症分科会の予防接種部会に、第2次提言の案を提示し、了承されれば、それを基に法案の作成作業に入る方針だ。一方、民主党側は、その前に与党案をまとめ、予防接種部会に提言することを目指して議論を重ねている。法改正の柱は、定期接種の対象ワクチンの追加。しかし、財源の確保などがネックになっており、何種類が追加されるかは不透明な状況だ。 これまで、予防接種部会で定期接種化を検討してきたワクチンは、▽インフルエンザ菌b型(Hib=ヒブ)▽小児用肺炎球菌▽ヒトパピローマウイルス(HPV)▽おたふくかぜ▽水痘▽B型肝炎▽成人用肺炎球菌―の7種類。 このうちHib、小児用肺炎球菌、HPVの3種類については、2010年10月に、「予防接種法上の定期接種に位置付ける方向で検討すべき」と提言する内容