癌治療学会が、「がん撲滅サミット2016」と称して、少量抗がん剤治療や免疫療法などを提供しているクリニックを演者として市民公開講座の共催を予定している問題で、すでに各方面から抗議の声が上がっていますが、この記事を書いている時点では特に学会本部からの回答は見られていません。 ここで、私自身「少量抗がん剤治療(休眠療法)は有効性を示すエビデンスがない」と言っていますが、本当にエビデンスがないのかもう一度確認するべく、論文のレビューを行いました(栃木がんセンターにいた2009か2010年に一度行って以来です)。その内容について、他の方々にとってもご参考になるかもしれないと思い、ここに記す所存です(ただし、患者さんが読むにはやや専門的な内容です)。 最初にお断りしておきますが、今回行った文献レビューは、きちんとしたシステマティックレビューではなく、ナラティブレビューになりますので、落としている論文