「パラサイト・シングル」や「婚活」で知られる山田昌弘の新著です。Amazonのレビューが高評価と低評価に二分されているのは、レビュアーが現状分析(○)と解決策(×)のどちらに重きを置いたかを反映しているようです。 底辺への競争 格差放置社会ニッポンの末路 (朝日新書) 作者: 山田昌弘出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2017/10/13メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る 現状分析で特に重要なポイントを66-68ページから引用します。 多様化に見えたものは、実は格差拡大につながっています。*1 多様化というと「本人が選択してこういうふうになっている」と聞こえるでしょう。たしかに1990年頃は、結婚していない人にしてもフリーターに関しても、「自分から望んで結婚しない」「自分から望んでフリーターになっている」というような見解が、メディアの取り上げ方を含めて、非常に多