「シュレーディンガーの猫」という言葉をご存知だろうか?これは、量子力学の(未解決)命題である思考実験で、「量子的な状態に置かれた猫は、生きている状態と死んでいる状態が同時に重なり合っている」というものだ。 オーストリア、ウィーン大学の研究グループは、今回、量子もつれ効果を利用して被写体に一度も当たっていない光子を使い、猫の像を映し出すことに成功したそうだ。 今回、ウィーン大学量子科学研究センターのガブリエラ・レモス氏率いる研究チームは、研究者たちがその猫を実際に見ないで「見る」方法を発見した。「量子もつれ」という現象を利用して、ある物体との接触が無い光子を使って、その物体を観測することができるかどうか調べたのだ。 そして彼らは、箱の中の猫を見ることができたのだ。こちらがその写真である。 この画像を大きなサイズで見る 光の明暗による猫の像の輪郭はシリコンを彫って作られた形が像になったものだ。