グレッグ・イーガン「順列都市」の解説。当然のごとくネタバレです。難解と評判な「塵理論」に挑みます。なにぶん学生なもんで、間違っている箇所が多々あるかと思います。そんなときは容赦なくコメント・トラックバックで批判してください。 長すぎて読めないという方は、8.総括だけでもどうぞ。 1.無限の意味 全ての可能な文字列。全ての本はその中に含まれている。 円城塔「Self-Reference ENGINE」の冒頭部分です。実はこれ、円周率のことをさしています。円周率は、現在1兆桁を超える桁数まで計算されており、今のところ0〜9の数字がランダムに現れているように見えます。この状態がこの先の桁でも続くかどうかは分かりませんが、無限に続くランダムな数字の羅列であるとみていいでしょう。無限に続くランダムな数列は、事実上ありとあらゆる数列を含んでいることになります。例えるなら、0〜9の数字が書かれたサイコロ
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