高橋洋一氏が、「金融政策には効果ラグがあり、政策を行ってから2年程度のラグで本格的な効果が発揮できる」と主張する根拠は、たぶんこのディスカッション・ペーパー(PDF)のp.13の図9に示されたような分析だと思われる。しかし、少なくともこの分析は、時系列データの取り扱いに関する基本的な理解を欠いたものだと言わざるをえない(グローバルセキュリティ研究所にも、もう少ししっかりしてほしい)。 高橋氏は、私とほぼ同じ世代なので、時系列分析の新たな発展が普及して広く知られるようになる前に大学(院)教育を終わってしまっているので、その後に関連した勉強をしていないと無理解なままで過ごすことになってしまいがちである。私も、さほど時系列分析を勉強しているとは言いがたいので、理解に怪しいところがあるかも知れないが、標準的な回帰分析はデータが定常であることを前提としている。しかるに、非定常な変数どうしを回帰させる
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