※本稿は『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』のネタバレを含みます。 『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の影響で小説『密会 アムロとララァ』を読み返してみて、少し驚いたことがある。この小説での地球連邦政府を中心とした宇宙植民の経緯は、テレビアニメ版の『機動戦士ガンダム』とは少々異なるのである。 『機動戦士ガンダム』の冒頭は、非常に有名なナレーションによって始まる。「人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって、すでに半世紀が過ぎていた」というこのナレーションから分かるように、『機動戦士ガンダム』で人類がスペースコロニーを建設して宇宙へと植民した背景には、地球上だけでは支えられない人口の爆発的増大があった。それに伴って地球環境も悪化し、多くの人々が宇宙に浮かぶコロニーへと移住。地球に住むことができるのは職務上の理由がある人々や特権階級が中心となっている。だが『機動戦士ガ
