建設会社の総務担当者から提供された現金のうち300万円を返却せずに使ったとされる公設秘書は、どんな人物か。 公設秘書は、神奈川県内の別の国会議員の秘書をした後、甘利事務所で働くようになり、5年ほど前から、神奈川県大和市の地元事務所の所長を務めていた。 「よりによって地元の事務所長がその道を外れてしまった」。記者会見で、甘利氏は後悔の念を述べ、その人柄について、「人が良いが、線が細く、(総務担当者に)完全に取り込まれてしまった」と釈明した。内部調査では、総務担当者から現金の提供を受けたほか、多数の接待も受けていたとして、政策秘書とともに28日付で辞表が受理された。 公設秘書を知る事務所関係者は「事務所内で彼がやることに誰も口出しできなくなっていた」と話し、別の関係者は「所長としての気負いがあったかもしれない。相談を受けていれば止めたのに」と悔やんだ。