名護市辺野古の新基地建設を巡る代執行訴訟の前後に、福岡高裁那覇支部近くで開かれた集会。現場に通って抗議を続ける市民ら約300人(主催者発表)が詰めかけた。工事を強行する政府に司法も追随し、沖縄の前途は険しい。怒りと失望、闘う決意が渦巻いた。 ■「新基地 受け入れ難い」 旧防衛施設庁で働いた70代男性 辺野古新基地建設に反対する玉城デニー知事を激励しようと市民らが那覇市の城岳公園で開いた集会を、遠くから同じ思いで見守る旧防衛施設庁職員の70代男性がいた。男性は「同じウチナーンチュとして、これ以上の基地は受け入れ難い」と本音を打ち明けつつ「強引な政府も、重大局面で即日結審する司法も当てにならない。政権交代でもない限り状況は変わらない」と複雑な表情を見せた。 那覇市出身。大学を卒業後、県内外にある旧防衛施設庁の出先機関で、米軍用地の賃貸借契約や補償などの業務に携わった。しかし、沖縄で相次ぐ米軍関