中小企業の商談会「2023よい仕事おこしフェア」(同フェア実行委員会主催、東京新聞後援)の会場で、11月21日に開かれた「第2回全国首長サミット」では、「人手不足を乗り越えるには」をテーマに全国14市町の首長らが課題や取り組みを共有し、今後の道筋を探った。出席者の主な発言は次の通り。
東京都立川市、埼玉県所沢市の市長選で当選した「非自民」候補を応援し、交流サイト(SNS)などで注目を集めている兵庫県明石市の前市長、泉房穂氏(60)が本紙のインタビューに応じた。泉氏は、物価高などの影響で「国民の生活は持ちこたえられなくなっている」と岸田政権を批判。地方選での自身の勢いを次期衆院選につなげ、国民負担増から国民を救う政治へと転換する「救民内閣」の発足に向け、政権奪取構想を練り始めていると明らかにした。主なやりとりは次の通り。(聞き手・関口克己政治部長、坂田奈央) 泉 房穂(いずみ・ふさほ) 1963年、兵庫県明石市生まれ。弁護士、社会福祉士。東大教育学部卒業後、NHKディレクターや、後に民主党衆院議員となる石井紘基氏の秘書などを経て、司法試験合格。2003年衆院選に民主党公認で兵庫2区から出馬し比例近畿ブロックで初当選。05年衆院選で落選。11年に明石市長。19年に市職員への
新たな経済対策の財源となる2023年度補正予算案の国会審議が始まった。最大の論点は、対策が物価高に苦しむ暮らしの支援に資するかどうかだが、対策の目玉である減税は、即効性に疑問が残る。より効果的な対策に向け大幅修正もためらってはならない。 内閣府が発表した今年7~9月期の国内総生産(GDP)速報値は3四半期ぶりにマイナス成長となった。物価高騰の影響でGDP全体の5割超を占める個人消費が低迷したのが原因で、食料品や燃料費の値上がりに苦悩する家計の実態がうかがえる。 その一方、自動車関連、商社、旅行、小売りなどの大手企業は23年度に入り軒並み好決算を記録している。円安の強烈な追い風が輸出事業やインバウンド(訪日客)関連事業の利益を大幅に押し上げ好決算につながった。
一気に頂上を目指す「弾丸登山」や軽装が問題になっている富士山登山の対策を検討する「静岡県安全快適な富士登山推進会議」は9日、同県沼津市内で第1回会議を開いた。県や警察、消防、山小屋関係者ら約50人が出席し、検討課題を話し合った。県は関係団体の意見をまとめて、登山規制のあり方や任意の保全協力金(入山料)の義務化などを検討していく考えだ。 県は、新型コロナ禍が明けて富士山の世界遺産登録から10年を迎えた今年、弾丸登山が増え、はだしで登山道を歩く軽装登山も見られたと課題を指摘。混雑によるトラブルやごみのポイ捨て、外国人のマナー違反や遭難救助件数の増加なども挙げ、各テーマごとに対策を検討する分科会を5つ設置する案も示した。 これに対して参加した山小屋の関係者からは「ルールとマナーは分離して検討し、登山規制はルールとして扱うべきだ」「救助体制は季節ごとにしっかり検討すべきだ」などの意見が出た。他の参
今年のお盆休みは短かった。離れて暮らすおふくろを迎えに行って家族と一緒に買い物して…。あっという間に終わってしまった。毎年休み明けは体がきつい。休み中は家族に合わせた生活をするけど、仕事に戻ればサマータイムで午前1時に起き、明け方から作業開始になる。生活時間をすぐには戻せず、体に負担がかかり、どっと疲れる。 今年の夏は厳しかった。6月には暑くなり、猛暑が続き、雨や湿度もあってみんなまいっている。イチエフ(福島第一原発)は、地面に鉄板が敷かれていたり、雨が染み込んで汚染した地下水が増えないようアスファルトで舗装されてたりするので、暑さが倍増する。林立するタンクの照り返しもすごい。午前中からぐぐっと気温が上がって炎天下での作業となり、全面マスクに防護服やかっぱを着る重装備だと、40度を超える中で作業をしている状態になる。 熱中症予防の指数には、気温や湿度だけでなく、防護服を着るとプラス1度、全
東京電力福島第一原発では、政府が「夏ごろ」とする汚染水を浄化処理した後の水の海洋放出の開始が迫る。原子炉建屋への地下水や雨水の流入防止策が進み、汚染水の発生量は減少傾向。だが、汚染水の発生そのものを止める手だてはなく、根本的な解決は遠い。(小野沢健太)
米軍横田基地(東京都福生市など)で発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS、ピーファス)を含む泡消火剤が漏出した問題で、防衛省は21日、2010~2012年に発生した計3件の漏出を2019年1月に把握していたと発表した。都や周辺市町に伝えたのは今年6月で、漏出の把握から公表まで4年半を要した。同省は「省内の連携ミスで公表が遅れた。速やかに情報提供すべきだった」と釈明した。 PFAS 泡消火剤やフライパンの表面加工などに使われてきた有機フッ素化合物の総称。約4700種類以上あるとされる。PFOS(ピーフォス)やPFOA(ピーフォア)は人体や環境への残留性が高く、腎臓がん発症や胎児・乳児の成長阻害、コレステロール値の上昇、抗体反応の低下などの健康リスクがあるとされ、国際的に規制が進む。 同省によると、2018年12月の漏出事故の報道を受け、2019年1月に米側から漏出についての報告書を入手
東京都世田谷区は二十二日、二〇二三年度のふるさと納税制度に伴う区税の流出が前年度比十億円増で、過去最大の九十七億円に達したと発表した。二二年度から対策として返礼品を拡充して寄付を呼び込んだが、その効果も吹き消す損失で、保坂展人区長は「大変ショック。このままなら百億円、百五十億円と進む。耐えられない」と国による制度の見直しが必要と訴えた。 流出額は昨年、区民が制度を利用して他自治体に寄付したことに伴う本年度の区税控除額の総計。一三年度は六千万円だったが、年々、特産品など豪華な返礼品をそろえる自治体への寄付が増え、流出額が膨張。十一年間の流出は累計四百五十八億円に上った。 区は長年、返礼品を福祉作業所で作ったお菓子など社会的意義のあるものに限っていたが、昨年度から区内の名店の商品やクーポン券などをそろえ「返礼品競争」に加わった。果たして二二年度は前年度の倍の二億八千万円の寄付が集まったが、流出
外国人の収容・送還ルールを改める改正入管難民法が成立した。立法の根拠が揺らいでいるにもかかわらず、徹底的に追及せず、成立ありきで強引に採決に持ち込む国会運営は乱暴すぎる。批判に耳を傾け、法案の問題点を改めるという国会の責任放棄に等しい。 改正法は難民申請が三回以上になった場合に原則、強制送還できるようにする内容だ。政府は送還を逃れるために難民申請を繰り返す「乱用」を防ぐ趣旨と説明するが、迫害される恐れのある外国人を帰国させる懸念も残る。 政府は難民認定審査に携わる民間参与員の「申請者に難民はほとんどいない」との発言を法改正の根拠に挙げていたが、この参与員に物理的に不可能なほどの多数の審査が集中していたことが参院での審議中に明らかになった。
大詰めを迎えた入管難民法改正案の国会審議を在留資格のない人を配偶者に持つ日本人の妻らも固唾(かたず)をのんで見守っている。日本人と結婚していても在留資格が与えられない例が増える中、立憲民主党などの対案は法文で「在留資格の対象になり得る」とするが、政府案に明確な救済策はない。政府案成立により夫婦が離れ離れになるケースも予測される。(池尾伸一) 在留特別許可 在留資格がなく、退去強制命令が出ている外国人に法相が在留資格を与える仕組み。現行制度では難民申請している場合、同時に審査される。許可数は2010、11年は6000件台だったが、16年以降は1000件台まで減少。ただミャンマー軍クーデターによる在日ミャンマー人や、新型コロナによる帰国困難者への対応などで21年には8000件台に増えた。
国会審議中の入管難民法改正案を巡り、外国人労働者を支援する学生らでつくる「BOND」のメンバーら約50人が29日、東京都港区の東京出入国在留管理局(東京入管)前で抗議活動を展開し、「法の改悪に絶対反対!」などと廃案を求めた。 専門学校生の舟生(ふにゅう)悠さん(22)は「的確に在留資格を出すことが唯一の解決策。人権を大事にして」と主張。難民審査参与員1人に審査が集中している問題には「きちんと審査していると思えない」と指摘した。 5人を子育て中の知人のスリランカ人女性が入管施設に収容されたという看護師寺尾彩子さん(51)は「5人の子の面倒を見る彼女をなぜ収容したのか。あまりにひどい。このような非人道的なやり方は国際的にも決して許されることではない」と声を詰まらせた。 同日、東京入管を参院法務委員会のメンバーらが約2時間にわたり視察。視察後、牧山弘恵議員は「単独房を見たら壁に爪痕で『じんけんし
2014年、連日の長時間労働の末、自ら命を絶った福井県若狭町立中学教員の嶋田友生(ともお)さん=当時(27)=の父、富士男さん(63)=同県美浜町=が26日、教員の「定額働かせ放題」の温床とされる教職員給与特別措置法(給特法)の廃止などを求める教員や有識者らによるグループが東京都内で開いた記者会見に出席した。与党が示している改正案に「過労死は無くならない」と懸念を示した。(榎本哲也) 友生さんは14年、同県教員に採用され、若狭町立中に赴任。1年の担任や社会などの教科、野球部の副顧問を担当していたが、同年10月に自殺した。残された日記には「今、欲しいものはと問われれば、睡眠時間」「指導案、レポートとやらねばならないことがたくさんあり、しかし体が動かず…」などとつづられ、表紙の裏には「疲れた。迷わくをかけてしまいすみません」と走り書きがあった。最後の言葉とみられる。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く