【ワシントン=山川一基】世界の中央銀行は、将来物価が急上昇する懸念を理由に金融緩和をためらうべきではない――。そんなリポートを国際通貨基金(IMF)が9日、発表した。日本銀行の大幅な金融緩和にお墨付きを与える内容だが、「中央銀行の独立性は保たれなければならない」とクギも刺した。 リポートによると、2008年のリーマン・ショック後、先進国に様々な影響が及んだにもかかわらず、各国で物価にほとんど変化がなかった。その理由として、企業や消費者が物価が上がると予想する「インフレ期待」が中央銀行の目標近くにとどまっていることを指摘。インフレ目標政策を導入した国々で効果をあげていることを強調した。 そのうえで「高インフレへの懸念を理由に金融緩和をためらうべきでない」と結論づけた。9日の会見でIMF幹部は「日銀の緩和策は我々の推奨に沿ったものだ」と述べた。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには