取材ノート ベテランジャーナリストによるエッセー、日本記者クラブ主催の取材団報告などを掲載しています。 天皇陛下の退位(2019年4月30日)と、皇太子さまの新天皇即位(同年5月1日)が決まり、それに伴う改元問題が残された大きな焦点となってきた。 今のところ新元号発表の時期については、現在の陛下の在位30年記念式典が開かれる19年2月24日以降では、という見方が有力視されている。ということは、19年が明けたころから新聞・テレビ各社は激しい元号取材合戦を展開するに違いない。約30年前の「昭和」から「平成」への改元の際と同様、恐らく大変な激戦になるだろう。そうしたことを想像すると、「現役の政治記者諸君は大変だな」と同情せざるを得ない。 ところで私は「平成」改元の際、毎日新聞政治部の首相官邸記者クラブ・キャップだった。昭和天皇の大量吐血(1988年9月19日)以降、いわゆるXデーがいつ来るか分か