このノンテクニカルサマリーは、分析結果を踏まえつつ、政策的含意を中心に大胆に記述したもので、DP・PDPの一部分ではありません。分析内容の詳細はDP・PDP本文をお読みください。また、ここに述べられている見解は執筆者個人の責任で発表するものであり、所属する組織および(独)経済産業研究所としての見解を示すものではありません。 日本では長い間、「小さく産んで、大きく育てる」といった考え方が、出産における1つの理想として流布してきた。しかし近年、国内外の疫学研究は、出生時体重と乳幼児期の健康や発達には相関があることを明らかにしている。さらに、海外の経済学研究は出生時体重の影響が大人になった後まで残る可能性について検討しており、学校での成績、最終学歴、賃金に対する効果を示した研究もある。出生時体重は胎児期間の長さと成長率に影響を受けるが、特に成長率に影響を与える胎児期の栄養摂取が出生後の脳や身体の