平成18年に、日本禁煙学会は、漫画およびテレビアニメ「NANA」の「目に余る喫煙描写を直ちに止めることを要請」した*1。読者が喫煙をはじめるきっかけになるという危惧はわかるが、それにしたって、日本禁煙学会の抗議はやり過ぎである。抗議文には、「ファッションの一つと誤解させる」「未成年者の喫煙が健康に及ぼす悪影響の深刻さをまったく認識していない描写」「多くのキャラクターが所かまわず喫煙している」とあるが、ファッションの一つとして健康への悪影響など認識せずに所かまわず喫煙するようなキャラクターを描くのは作家の自由であろう。日本禁煙学会としては、本気で喫煙描写を止めさせたかったわけではなく、喫煙の害について耳目を集める、あるいは喫煙表現を牽制することが目的だったのかもしれないが、それにしたってやり方が稚拙であった。 タバコは、表現の上で一種の記号として働く。現実社会において、ある集団に喫煙者が多い
日本軍の史料だけでも「南京事件」の存在は確認できます。 焼却された史料も多く、また、そもそも加害者側の史料だけで事件の全貌や規模を推量するのは無理があるわけですが、どういう性質の事件が起こったかは確認できます。 南京事件に関して「どっちもどっち」派の方が多くおられる背景には、以下に紹介するような史料が(あまり)知られていない、ということがあります。 その原因は、まずは日本政府の怠慢。それから、否定派の文献ではほとんど紹介されないこと。 おかげで、 あった派=「中国(&連合国)史料派 なかった派=「日本史料派」 みたいな二項対立が信じられているように思うのですが、それ、偽りの構図ですから。 まあ以下の史料を読んでみてください。数量化はできませんが、ともかく侵略側が酷いことをした、という事実だけは確認できるでしょうから。 加えて重要な事実は、日本軍兵士(正確には、徴兵され兵士となった日本人)は
重い話題にかかわらず反応がある、しかも好意的な反応がそこそこあって少し驚いていますにゃ。 2009-04-03 生命倫理を語ることの難しさ 追記あり、カトリック文献資料の紹介 - あんとに庵◆備忘録 だいたいで、いいじゃない。 - 地を這う難破船 以上の被言及記事を読んでいろいろと思うところはあったので、何らかの応答をしたいとは思いますにゃ。 というわけで、上記の論考に対して具体的な引用をして論じるという形はとら【ない】で、書きますにゃ。 人命より性道徳が大切? 今現在、エイズが猛威を振るっているアフリカ諸国で信者を増やしているのがカトリックですにゃ。エイズを蔓延させる原因となったものに、例えば南アフリカ政府高官の疑似科学的信念があることは以前にもふれているけれど、カトリックの無責任発言もあるんだよにゃ。 法王の「コンドーム発言」に「人命軽視」批判 ローマ法王ベネディクト16世がアフリカ歴
●出頭のカルデロンさん父を強制収容 母は仮放免延長〜朝日新聞 9日付け朝日新聞記事から。 出頭のカルデロンさん父を強制収容 母は仮放免延長 不法滞在で国外退去処分が確定後、改めて在留特別許可を求めていた埼玉県蕨市のフィリピン人、カルデロン・アランさん(36)と妻サラさん(38)が9日、東京入国管理局に出頭した。一家が3人全員の滞在を求める方針を変えなかったため、同入管はアランさんの身柄を収容した。サラさんについては、長女の滞在問題が残っているため、16日まで仮放免を延長した。 在留期限が切れるこの日までに全員が帰国するか、長女で中学1年ののり子さん(13)だけ残るか決断するよう迫られていたが、アランさんは出頭前、「のり子のために一家で残りたい。収容という事態になっても、考えを変えるつもりはない」と改めて話した。 この問題をめぐっては、森法相が6日、全員帰国が原則としつつ、日本で生まれ育った
「朝日新聞阪神支局襲撃事件」の実行犯と称する人物の「手記」が掲載されているということで『週刊新潮』の2月12日号を買ってきたのだが(2月5日号から掲載開始)、そちらについては本館のエントリをご覧いただくとしてここでは「中国「天安門事件」20年で語られる「本当は何人殺されたか」」(52ページ〜)をとりあげてみたい。強調はすべて引用者。わずか3ページの記事なのでページ数は省略。原文のルビも省略。 「“天安門広場で5000人死んだ”と発言したのは学生リーダーのウーアルカイシでした。死んだのは学生なのか市民なのかも分からないまま、興奮の中で死者の数だけ言ったのです」 というのは、『紫玲の見た夢〜天安門の炎は消えず』や『「天安門」十年の夢』の著者で作家の譚璐美氏。 「しかし、私が天安門広場の中にいた学生や知識人に個別インタビューした時、“あなたは目の前で死んだ人を見たか”と質問すると、誰も銃で撃たれ
例えばだ、アインシュタインとかファインマンさんとかいう偉大な科学者を評価するにあたって、彼らの手による専門の論文を読まなければ僕らは彼らを評価できにゃーのだろうか? 彼らの偉大さや魅力は、その知力だけでなく、人道面の活動やエピソードにあるのではにゃーのかな? 少なくとも僕はそうなんだけど。 で、ムラカミハルキですにゃ。 ちょっと読もうとしたことがあるんだけど、僕にはアインシュタインの論文並に難解な作家でしたにゃー。理解も共感もまったくできなかったんでね。 しかし、世のみにゃさまにはムラカミハルキを理解し共感するお方が多いらしい。 うむうむ、きっと僕が愚かなのでしょうにゃ。 で、僕にはさっぱり理解も共感も不可能なムラカミハルキが、イスラエルから文学賞をもらうんだって? ふむふむ、僕にはムラカミハルキのブンガクはアインシュタインやファインマンさんの論文と同様に理解できにゃーので、僕にとってムラ
Q.だれが飢えに苦しんでいるのですか? A.飢餓というと、1984年から85年にかけて起こったエチオピア飢饉の被災者、バングラディシュで起きた洪水によって家を失った人々やコンゴ共和国での紛争から逃れてきた避難民たちを思い浮かべるかもしれません。確かに、近年起こった災害による被災者が約3,000万人から4,000万人いますが、飢餓人口全体のうちのわずか8%です。 ほとんどの人が、世界中には、ニュースのヘッドラインにならない8億人以上の人たちが飢餓で苦しんでいることを知りません。これは、アメリカとヨーロッパ連合の総人口よりも多いものです。飢えに苦しむ人たちは年齢も状況もさまざまです。例えば、母親から十分なミルクを与えられない赤ちゃん、世話をしてくれる身寄りのない老人、都市のスラム街に住む失業者、小作人、エイズにかかった孤児や特別な治療や食糧支援を必要とする病人たちなどです。 その中でも特に、子
天皇制って、よく わかりませんね。わかいひとは、けっこう あんなん いらんやんって いってるじゃないですか。そうでもないですかね。天皇が えらいわけないじゃないですか。ただの人間にすぎないんだから。だから、天皇を あがめてみせるのは、自分たちが 天皇を はじめとする ひとたちを 皇居という監獄型サファリパークに とじこめていることを ごまかし、天皇制を あたかも すばらしいものかのように でっちあげる ふるまいだと わたしは おもいます。 あがめてみせることで、自分を 「天皇の臣民」に位置づける。どんだけ時代錯誤なんでしょう。いえ、敗戦まえと敗戦後は いまだ体制として連続していますから、時代錯誤でもなんでもないのかもしれません。それなら、いつまで この体制を 更新しつづけるのかと いいかえなければなりますまい。 天皇を 支配しているのは、国民のはずです。ちがいますか。日本国憲法の主体は国民
あるウェブマガジンに依頼された原稿を送ったら、「申告書」がEメールに添付されて、「銀行口座を書いて署名・捺印して郵送せよ。それまで原稿は掲載しない」という。「私が頼んで原稿を書いたんじゃない。こんな失礼なサイトに原稿を掲載するのは、こっちがお断り」と返事したら、担当者があわてて「経理規定を見直します」とフォローしてきた。これが日本の電子メディアの実情だ。 こういう会社にありがちなのが、元号だ。内閣府のサイトのExcelデータも元号なので、手作業でひとつひとつ西暦に直さないと使い物にならない。元号法は「元号は政令で定める」と規定しているだけで元号の使用を義務づけてはいないので、官庁のデータはせめて西暦を併記すべきだ。NHKも、海外ニュースは西暦で国内ニュースが元号という混乱した書式をやめるべきだ。 また私の見ている画面のほとんどはPCのモニターなので、縦書きは読みにくく、文書をファイルす
これはひどい!! 人権感覚ゼロの極右政治家・城内実の差別エントリ!! - kojitakenの日記経由で ◎ 政 治 ◎ 「国籍法」の改悪に反対する! « 城内 実(きうちみのる) オフィシャルサイトを知りましたにゃ。 魚拓はこちら http://s04.megalodon.jp/2008-1120-1517-45/www.m-kiuchi.com/2008/11/11/bakawashinanakyanaoranai/ いや、この下劣さ・頭の悪さ・蔑視むきだし、ゲス政治家が無知無恥プリンのホップ・ステップ・ジャンプにゃんねえ。 ブクマコメで「絶句」と記したのだけれど、それではすまにゃーほどヒデエ。 【絶句】の倍はヒデエから、ここは【律詩】というべきだにゃ! ・・・・あ、オモチロクにゃーですか? つまんにゃーですか? ・・・やっぱりそうですか、海は死にますか、山は死にますか・・・・ という
携帯電話を4台、向かい合わせにしてその中央にポップコーンの元になる爆裂種のトウモロコシを置く。そして4台同時に着信させるとちょっとした電子レンジ状態になり、中央に置いてあるトウモロコシがはじけてポップコーンになる……というムービーがYouTubeで公開されています。 果たして本当にはじけるのか?一体どういう仕組みでこのようなことが可能なのか?実際に実験して確かめてみました。 徹底検証は以下から。 まず、以下のムービーが問題のものです。 YouTube - Pop corn with cell phones ! YouTube - WHO CAN EXPLAIN ????? YouTube - Pop corn with cell phones : the French version すべてbobtel08というユーザーがアップしており、ほかにもbenzin513というユーザーが同じムービ
書くことは雑誌の話もあればUFCも戦極もDREAMもあって書ききれないぐらいだけど、夜の更新だし。明日(2時間後)にでも書けばいいかなと。 時事通信 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008052200696 2008/05/22-16:16 人気漫画「ジョジョ」一部出荷停止=イスラムめぐり不適切表現−集英社 コミックと文庫版で計136巻出ている人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」(荒木飛呂彦著)とアニメDVDの中に、イスラム教に関する不適切な表現があることが分かり、版元の集英社などは22日、原作とDVDの一部を出荷停止にしたと発表した。 問題になったのはDVD「Adventure6 報復の霧」。悪役が読む本にコーランの文章が書かれているとしてアラビア語圏で批判されたため調べたところ、映像化の際、内容が分からないまま文字を使ったことが判明。このほか原作に
いわゆる「ニセ科学批判批判」をしている人の文章を読むと、こういうのを書いている人って切実に「これはまずいのではないか」と思うような体験がないのか、単に寛容な人なのか、なんなんだろうという。人によっては自分の周りの人たちは水からの伝言のことを話していてもそんなに真に受けてないし、何を騒いでるの?といったことを書いていたりもしますし。 「昨日のエントリについての補足」@Demilog ニセ科学にはまっている人を見て、切実に「これはまずい」と思うことならいくらでもあります。ただ、ニセ科学を討伐する十字軍をやっても無理だろう、と思っているだけです。バカは、バカとして主体的であることはできても、バカでなくなることはできません*1。怒ったところで宥めたところでスカしたところで、バカが治るわけではありません。バカはバカだからバカなのです。科学的な説明をしてみせても、わかるわけがありません。バカなんだから
孔子伝が面白くて長々エントリ書いてられにゃーので小ネタ。 昨日のエントリのコメント欄で、ありもしない始源とか、ニンゲンはどうも自分に都合のいいことばかり考えるという話があって、そこから連想した話ですにゃ。 手塚治虫の「火の鳥 鳳凰編」で仏師茜丸が死ぬシーンがありますよにゃ。 そこで茜丸は死の間際に火の鳥を見て、「生まれ変わって火の鳥を彫るんだ」と思うんだけど、火の鳥は茜丸に「お前はもう未来永劫人間に生まれることはない」と告げますにゃ。虫や鳥や魚やミジンコになるけど、もう人間にはなれにゃーのだと。 輪廻思想において、生物のどういう範囲が生まれ変わりの対象になるかわかんにゃーのだが、微生物まで含めるのだとしたら、脊椎動物に生まれ変わることすら宝くじで3億円あたるどころではないほどの僥倖といってもいいでしょうにゃ。 テレビ見てにゃーからわかんにゃーのだけど、スピリチュアリズムはとりあえず下火だと
昨日の判決についての産経新聞の報道については、すでに ni0615 さんが論評しておられます。ここでは本日づけの読売新聞の社説(魚拓)をとりあげてみようと思います。 判決は、旧日本軍が集団自決に「深く関与」していたと認定した上で原告の訴えを棄却した。 しかし、「自決命令それ自体まで認定することには躊躇(ちゅうちょ)を禁じ得ない」とし、「命令」についての判断は避けた。 裁判所が「認定することには躊躇を禁じ得ない」としているのは「本件各書籍に記載された通りの自決命令」すなわち「原告梅澤及び赤松大尉」が明示的に自決を命じたことについてであって*1、旧日本軍の「命令」ではありません。そもそも第32軍なり大本営なりが正式に「集団自決」を命じたなどという主張は(少なくとも影響力のあるものとしては)存在しなかったのですから、生存者や研究者が「軍が自決を強制した」と言うとき、それは「第32軍ないし大本営が
賃貸暮らしのわが家の地震対策【揺れから命を守る編】 以前のブログでも記載した、防災の優先順位に基づいて対策を進めています。まだ手をつけられていない部分もありますが、ある程度まとまってきたのでざっくりとご紹介していきます。 優先順位別に改善していっているため、今回は主に地震の揺れ対策がメインになります。…
『WiLL』2007年10月号で、秦郁彦先生と古森義久記者が対談している。 『秦郁彦vs古森義久 マイクホンダは中国の”慰安婦”だ』 対談記事のタイトルも激しく扇情的だが、内容もなかなかにぶっ飛んでいる。小見出しを書き出し、特にぶっ飛んだ部分を引用して紹介する。(注と強調は引用者による) 戦うトルコ政府 米、ネット論壇でも 秦 アメリカで慰安婦決議の問題が起こってから、私は『諸君!』の5月号に掲載された(『WiLL』の8月号増刊に転載)の論文を英文に訳して数百部刷ってもらい、4月中に下院議員や駐日大使、アメリカの大学のジャパノロジスト(日本研究者)たちに送ったんです。 文末に「疑問の点があればお問い合わせ下さい」と書き添えておいたので当然問い合わせがくるかと思ったんですが、未だゼロ。一通もきません。ナシのつぶてかと思うとなんとも虚しくなる。 古森 しかし、それは何もインパクトがなかったって
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