今日の話にはオチはありません。 今日、本屋に行ったら沼正三名義の新刊本が二冊並んでいた。一冊は『異嗜食的作家論』。もう一冊は『懺悔録 我は如何にしてマゾヒストとなりし乎』。前者はかつて芳賀書店から「天野哲夫」名義で1973年に出版されたものの再版。新たに村田喜代子による跋文がつけられている。後者はまったくの新刊だ。 懺悔録─我は如何にしてマゾヒストとなりし乎posted with amazlet at 09.05.29沼 正三 ポット出版 Amazon.co.jp で詳細を見る 沼正三といえば、『家畜人ヤプー』の作者であり、長年その正体が謎に包まれていた覆面作家だ。近年はかつての「代理人」である天野哲夫がその正体であるとされている。いまだに議論のあるところだが、僕自身はあまりそのへんには興味はない。 『家畜人ヤプー』との出会いは高校生のとき。最初は角川文庫版で読み、あまりに大きなショックを