「水混じりの砂が津波のように押し寄せてきた」-。昨年11月の福岡市営地下鉄七隈線延伸工事に伴うJR博多駅前の道路陥没事故で、発生前後のトンネル内部の緊迫した状況が、西日本新聞が入手した事故報告書で16日、明らかになった。トンネル上部の土砂がパラパラと崩れる「肌落ち」が連続的に発生し、作業員がコンクリート吹き付けによる補強を試みたが食い止められず、急きょ全員退避するなど、作業員の生々しい証言が記されている。 報告書は、当時現場にいた大成建設を代表とする共同企業体(JV)の職員1人と、成豊建設の作業員8人から聞き取った内容で、大成JVが作成した。 11月8日午前0時40分、トンネル掘削を開始。同4時ごろ、作業員(55)が天井付近の岩盤がもろいことを確認し「地山が不良」と周囲に声を掛け、掘削作業を中断した。 コンクリートを吹き付ける補強作業に切り替えるための準備を始めたが、その間にも、それ
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