19日午前9時半ごろ、JR仙台駅で「裸の男性がコインロッカーに入っている」と駅員が仙台中央署仙台駅交番に届けた。交番所員が駆けつけると、駅1階のタクシープール近くにある上下2段のコインロッカーの上段で、全裸の男性が背中を外側に向け、体育座りしているのが見つかった。 同署によると、男性は市内の40代とみられ、ロッカー周辺には衣服が落ちていた。低体温症の症状が見られたため、市内の病院に搬送された。同署が詳しい事情を調べている。
福島市の巨大モニュメントにネットで批判「科学的にあり得ぬ」「新たな風評引き起こす」制作者謝罪、市と扱い協議 福島市に恒久展示された巨大モニュメントにインターネット上で批判が噴出し、制作者が謝罪文を掲載する事態となったことが11日、分かった。問題視されたのは作品の胸にあるデジタル表示「000」。放射線量を計測する線量計を模したが、「科学的にあり得ない」などと指摘された。 作品は、東京電力福島第1原発事故に着想を得た現代アート。寄贈を受けた福島市の木幡浩市長はツイッターで「現代アートは科学とは異なり抽象化して表現します」などとつぶやきを重ねて理解を求めている。 モニュメントは高さ6.2メートルの「サン・チャイルド」。ヘルメットを外した防護服姿の子どもの像で、放射線不安が解消された様子を表現している。 現代美術作家ヤノベケンジさんが2011年10月に初公開した。今月からJR福島駅近くの教育文化複
1954年に建造された宮城県岩ケ崎高旧体育館(栗原市栗駒)は、無垢(むく)木材を使用した木造トラス構造の希少な建造物であることが東北工大講師の中村琢巳さん(39)=日本建築史=の調査で分かった。49年に日本建築学会がまとめた教育施設の標準設計に基づき建てられた。標準設計は60年ごろに変更されたため、現存する同じ仕様の建造物は極めて少ないとみられる。 中村さんによると、旧体育館は床面積約650平方メートル(縦約36メートル、横約18メートル)で高さは約11メートル。建物の内側に圧縮や引っ張りに強い三角形の構造物(トラス)が連なり、屋根や壁など建物全体を支える。県職員の技師が設計した。 60年ごろに標準設計が変更され、建材が集成材や鉄骨に改められたため、無垢木材で教育施設が建てられたのは10年ほどの間に限られる。 旧体育館の土台には腐食しにくいクリ、トラス材には粘りがあって曲がりに強いマツ、建
宮城県栗原市栗駒の桜田山神社でカラマツの巨木が市指定文化財の拝殿に倒れ、衝撃で屋根を大破させていたことが分かった。台風10号の風で倒れたとみられる。31日、近所の住民によって確認された。市教委は今後の対応を協議する。 桜田山神社は約1500年前の創建と伝えられ、拝殿は藩制時代に建造されたとみられる。カラマツは幹周りが約4メートルで、高さは約25メートル。根元付近がねじれ曲がって折れ、近くに立つ樹齢800年とされるサクラを倒した後で拝殿の屋根にぶつかった。屋根には大きな穴が開き、ひさしは折れ曲がった。幹の内部には空洞の部分があった。 神社を管理する狩野千代子さん(62)は、大型で非常に強い台風10号の東北接近を避けて8月28日から上京していた。連絡を受けて31日夕帰宅し、被害を確認した。 狩野さんは「幹が太くてがっしりとした木だったので、倒れるとは思ってもみなかった。サクラは神社のシン
多賀城市南宮の内館館跡(うちだてたてあと)で、室町時代後期の堀に囲まれた屋敷跡が見つかった。発見の契機となったのが航空写真の分析で見つかった農地のクロップ(農作物)マーク。埋没している遺構の影響で農作物の成育に違いが出ており、その場所を調べるとマーク通りに堀の跡が見つかった。市教委は4日午後1時半から現地説明会を開く。 クロップマークは、JR東北線陸前山王駅から北西約1.5キロの水田で確認された。航空写真では、幅2~3メートルの二重の堀に囲まれた隣接する2区画の形がうっすらと浮き上がって見えた。 堀の内側にあった井戸跡などからは、漆器のわん、すり鉢型の土器、木製のげた、ひしゃくなどの生活用品が出土。柱を立てた穴も数カ所確認され、有力者の屋敷跡と推定された。 多賀城市西部は、鎌倉時代の陸奥国府留守所(るすどころ)の長官の子孫で、代々この地を治めた「留守氏」の屋敷跡がある。内館館跡は、室
新青森県総合運動公園(青森市宮田)の中核施設として整備される陸上競技場の事業費が、2度の入札不調を経て大幅に増加している。県が8月26日に公表した主競技場工事の一般競争入札の予定価格は、労務、資材などの積算単価を実勢に沿って見直した結果、当初から約30億円アップの約127億円に跳ね上がった。他に付随する工事があり、陸上競技場全体の整備事業費はさらに膨らむ可能性がある。 県によると、主競技場は地下1階、地上4階の鉄筋・鉄骨コンクリート造りで、建築面積は約1万8500平方メートル。2万を超える観客席数を確保する。工期は2018年12月までで、3社による共同企業体(JV)に発注する。10月16日に開札し、総合評価法で落札者を決める。 県は14年8月、約98億円の予定価格で入札参加者を募ったが、申込者は皆無だった。仕様は変えず、予定価格を約118億円に上方修正して実施したことし1月の入札には、
お知らせ いつもご利用いただき、誠にありがとうございます。 この度、河北新報オンラインニュースは、ウェブサイトをより使いやすく快適にご利用いただけるようにリニューアルし2020年12月14日に新しいURLにして、企業サイトも新設しました。 今後も更にわかりやすく最新の情報を掲載するンラインニュースサイトを目指しますので、どうぞよろしくお願い致します。
東日本大震災の防災集団移転促進事業で仙台市が造成した宅地をめぐり、地盤の強度不足を理由に移転住民が住宅建築業者から地盤の補強工事を求められるケースが生じていることが7日、分かった。工事費は住民らの自己負担となるが、市は「国の強度基準は満たしている」と市による補強工事や財政支援に難色を示している。 補強工事を求められた宅地は判明分だけで、宮城野区の田子西隣接地区(160区画)の数区画。市が2014年度に造成した7地区のうちの1地区で、ことし3月下旬に住民に引き渡された。 住民らによると、引き渡し後に宅地を調査した住宅建築業者から地盤の強度不足を指摘され、住宅建築の条件として、地盤深部へのくい打ちやモルタル注入など100~200万円の費用が掛かる補強工事を求められた。住民らは市に対応策を尋ねたが、市側は「国の基準を満たしており、問題ない」「これ以上(補強工事)はやれない」と回答した。 国
<門脇小保存>説明会で解体求める声相次ぐ 東日本大震災で被災した石巻市門脇小を遺構として保存するよう市震災伝承検討委員会から提言された市は27日、地元住民に提言の内容を説明した。住民の多くは「住宅地にふさわしくない」と解体を求めた。 市内であった住民組織「新門脇地区復興街づくり協議会」の会合で、市側は「津波と火災の痕跡も残す唯一の施設で、防災・減災を後世に伝えるために重要」などと提言の概要を示した。 住民側からは「人が住む地域に遺構を残すべきではない」「新しい街に惨禍を思い出す建物は不要」などと保存に否定的な意見が相次いだ。教訓を引き継ぐ施設として有効利用すべきだという提案もあった。 門脇小周辺は土地区画整理事業で災害公営住宅150戸と一戸建て用地250戸分が整備される。協議会は解体を前提に、居住地域に合った跡地の活用を市に要望してきた。 田代方政会長(67)は「敷地の一角にモニュ
17日で発生20年となる阪神大震災の被災地・兵庫県は、東日本大震災で打撃を受けた宮城県内に積極的に応援職員を派遣している。蓄積したノウハウを活用し、いまも67人が復興事業に当たる。「笑顔を取り戻したい」「今度は自分が力に」。阪神の記憶を胸に刻み、奔走し続ける。 内訳は正規職員19人、OBや民間出身者ら任期付き職員48人。宮城県庁のほか石巻、気仙沼市など沿岸の10市町に分散している。宮城への派遣数は都道府県別で最も多く、2番手の東京都(35人)を大きく上回る。 このうち、女川町建設課に赴任した内村朋之さん(43)の肩書は技術参事だ。専門職トップとして工事の技術的な判断を任されている。若手の指導役も務めている。 町では3月、更地となった地域で第1号となる公共施設が開業する。点検作業に追われつつ、「目に見える復興の姿。絶対に遅れてはならない」と意気込む。 阪神大震災時は大学生だった。「二
「ダム機能」低下か 仙台市の人口、転入鈍る 仙台市が東北唯一の政令指定都市として担ってきた人口の「ダム機能」に陰りが見えてきた。仙台は東北、北海道から人を集め、東京など大都市への流出を抑制してきたが、転入は減少傾向にあり、両地域の割合も低下しているからだ。ダム機能は東京一極集中の是正に重要だとされるほか、東北の人口減は経済活動に影響するため、市は危機感を募らせている。 市の統計によると、転入は2006年の4万9112人に対し、13年は4万7035人で2077人減少。そのうち東北と北海道からの転入と全体に占める割合は、06年が3万657人(62.4%)、13年が2万7052人(57.5%)でともにマイナスになった。 政令市に移行した1989年以降、転入は95年の5万9065人をピークに減り始め、04年に5万人を切った。東日本大震災が起きた11年は前年比5938人増の4万9914人と激増し
違法採取後に山肌がむき出しになった山林=16日、宮城県名取市愛島塩手 土砂が違法採取される前の山林=2011年5月(国土地理院提供) 林野庁が発注した東日本大震災からの復旧事業で、宮城県名取市の山林で土砂が違法に採取され、同市の復旧工事現場に搬入されていたことが16日、関係者への取材で分かった。宮城県内では復旧・復興事業向けの土砂採取目的と疑われる山林の違法伐採が確認されているが、実際に土砂の採取が明らかになるのは初めて。 林野庁や県などによると、土砂の違法採取が確認されたのは名取市愛島塩手の山林約3.5ヘクタール。市内の建設会社が2013年2月から樹木を切り、露出した山肌から土砂を採取。関連会社のダンプカーに載せ、同市の太平洋岸で実施している海岸防災林復旧事業の工事現場に運び出していた。 広葉樹が茂った山林ははげ山となり、梅雨入り後の降雨で土砂が流れ出している。 復旧事業は津波で広
伊東豊雄さんら審査の災害公営住宅 鉄骨造りに設計変更へ 入札不調が続く天神町災害公営住宅の建設予定地=20日、釜石市天神町 岩手県釜石市は20日、資材価格の高騰や職人不足などで入札の不調が続く天神町災害公営住宅(40戸)について、当初の鉄筋コンクリート造りを見直し、鉄骨造りにするなど設計の大幅変更を検討していることを明らかにした。設計は全国に公募し、世界的な建築家伊東豊雄さんらが審査した市肝いりの建物だが、入札不調の影響により抜本的な見直しを迫られる異例の事態となった。 住宅建設は専門家の知見を復興に生かす「かまいし未来プロジェクト」の第1弾。市中心部の東部地区にある旧釜石一中跡地に立地し、鉄筋コンクリート5階で、木造平屋の幼保一体型子ども園を併設する。 屋根を重ねて風を敷地内に取り込むデザインや、住民の孤立を防ぐ見守り機能に配慮した造りなどが特徴。審査の結果、東京の設計事務所が選ばれ
大震災・揺れの犠牲90人超 宮城・山形・福島など1都8県 最大震度7を記録した東日本大震災の死者・行方不明者のうち、住宅の倒壊など地震を原因とした犠牲者は1都8県で少なくとも90人を数えることが、河北新報社の調べで分かった。東北では宮城、山形、福島3県で51人に上る。津波の犠牲の陰に隠れがちだが、地震そのものの死者数も少なくない。揺れへの備えの再点検があらためて求められている。 震災の死者・行方不明者数は14日現在で1万8559人。津波による水死が大半を占める。地震によって命を落とした後に、津波にのまれたケースもあるとみられ、揺れによる犠牲者は90人を上回る可能性がある。 本震と、その後1年の余震で犠牲者が出た全国の自治体に、地震による犠牲者の被災状況を聞いた。都県別と原因別の犠牲者数は表の通り。 原因別に見ると、土砂崩れ・ダム決壊・落石の犠牲者が30人で最も多く、全体の3分の1を占
建設中の「ふれあい館」全焼 仙台・少年自然の家代替施設 炎上する建設中の泉岳自然ふれあい館の建物=6日午前0時45分ごろ、仙台市泉区福岡岳山 5日午後11時40分ごろ、仙台市泉区福岡岳山で市が建設中の生涯学習支援施設「泉岳自然ふれあい館」の工事現場から出火、木造2階の建物が全焼した。泉署が焼失面積や出火原因を調べている。 市によると、全焼したのはふれあい館の施設6棟のうち最大のA棟。建物面積は約2840平方メートルで事務室や食堂、多目的ホールを備え、6月に完工する予定だった。 ふれあい館は老朽化した「泉岳少年自然の家」に代わる施設として、市が自然の家の数百メートル東側に整備を進め、ことし9月のオープンを目指していた。事業費は約40億円。320人収容の宿泊施設やキャンプ場などを整備する計画で、既に指定管理者も選定している。 市生涯学習課は「非常に残念。最大の建物が火災に遭い、計画に遅れ
朝の駅で手配師暗躍 優しい声「仕事は?」路上生活者勧誘 早朝のJR仙台駅。路上生活者を狙った手配師が暗躍している 東日本大震災の被災地の復旧・復興工事で、労働者の需要が増している。働き手を求める場はJR仙台駅にも及ぶ。早朝の駅を歩くと、路上生活者に仕事をあっせんする「手配師」が人知れず動いていた。(「復興の陰で」取材班) 2月上旬、午前5時15分。始発列車が動く時間帯で、駅は薄暗い。冷気が肌を刺す。 西口のペデストリアンデッキに人通りはない。午前5時半、小柄な年配の男性がベンチに腰を下ろした。紺色の作業服を身に着け、黒の大きなバッグを抱えている。 記者が身分を明かし「震災関連の仕事をしているのですか」と尋ねた。 男性が小声で答える。「塩釜で下水道の復旧工事をしている。3日に1回ぐらい」。仕事は公共職業安定所で見つけた。 駅で2回ほど、手配師に誘われたという。 「午前4時半から5
暴力団関係者ら介在 仙台市発注解体工事多重下請け 仙台市が発注した東日本大震災の損壊建物の解体工事で多重下請けが横行した問題で、暴力団の関係業者や実態のないペーパー会社が一部工事の下請けに入り、解体工事費が不明になるトラブルがあったことが28日、複数の関係者への取材で分かった。多重下請けで多額の工事費が抜かれる実態を知った地元業者が敬遠し、施工業者を集めるためブローカーが介在するようになったという。 複数の業者によると、市が2011年秋に発注した住宅解体工事は元請けの下に7社の下請けが連なる「7次下請け」になった。下請けの上位から中位にかけ、ペーパー会社数社、暴力団関係業者が入った。 解体工事費は暴力団関係業者まで渡ったが、それ以降の下請け業者に支払われず、不明になった。実際に工事を施工した業者は作業員の賃金などの実費を自ら負担した。複数の業界関係者は「工事費は最終的に暴力団関係者の口
東日本大震災被災建物、記憶の中に 石巻市女商高の校舎解体 重機で壁が取り壊される石巻市女商高の校舎 解体を前に山下駅の最後の姿を残そうと、構内にカメラを向ける人もいた 東日本大震災で被災した石巻市渡波の市女商高(生徒252人)で校舎の解体工事が15日、始まった。作業は3月下旬までの予定。校庭を含む敷地は国有地のため、更地にした上で国に返還される。 高さ4メートルの津波に襲われた校舎は窓ガラスが割れたままで、震災の傷跡が残っていた。午前11時半ごろから、3階建ての校舎の壁を重機で取り壊し始めた。今後、校舎内の内装を外して搬出すると同時に、プールや体育館の解体を進める。 市女商高は震災当日、自宅学習日だったが、生徒ら6人が命を落とした。現在は市女高の校庭に建てられた仮設校舎で授業を受けている。2015年4月に市女高と統合され、「桜坂高」として開校する。 ◎宮城・山元町のJR山下駅移設へ
地域の歴史惜しまれつつ 東北の被災文化財 登録抹消答申 震災前の角星旧酒造工場=2002年 文化財登録時の旧四倉銀行=2007年ごろ 東日本大震災で損壊した東北の登録有形文化財の建造物5件について、登録を抹消するよう文化審議会から平野博文文部科学相に答申があった。いずれも地域の歴史と共に歩んできた建物で、損壊を惜しむ声は多い。 ◎店舗保存の道探る/角星旧酒造工場(宮城県気仙沼市) 土蔵造りの店舗と共に2002年に登録指定された旧工場は、津波で流失した。木造平屋の吹き抜け構造。酒米を蒸す際、空気を抜くよろい戸が天井などにあり、昭和初年の醸造場の名残をとどめていた。 工場としては昭和20年代には役目を終え、倉庫代わりに使っていた。数十メートル流された店舗のすぐ裏手にあったため、押しつぶされるようにして壊れたとみられる。 壊滅を免れた店舗は曳(ひ)き家作業をし保存の道を探っている。斎藤嘉一
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