あらゆる産業にディープラーニングを 前回の「AIが買わなかった人の行動を分析、『売れない理由』をあぶり出す」では、人工知能の一種であるディープラーニングが流通・小売の現場に導入され、売り場改善に役立っている様子を紹介した。そのサービスを展開するABEJAの社長、岡田陽介氏は、「今後は小売店に限らず、あらゆる産業でディープラーニングの活用が進み、産業構造を変えていくでしょう」と明言する。 「たとえば製品や建築の設計や新薬の開発が考えられます。そこにディープラーニングを導入すれば、製品の完成度を高めながら、開発期間を大幅に短縮することが可能になるはずです」(岡田氏) その説明に入る前に、まずディープラーニングの概念を簡単に説明しておこう。 たとえば私たちが犬と猫を見分けるとき、外見上の特徴から両者を「なんとなく」判断しており、その違いを理路整然と説明するのは意外に難しい。 同じ判断をコンピュー