『私の男』(わたしのおとこ)は、桜庭一樹による日本の小説。第138回直木賞受賞作。『別册文藝春秋』(文藝春秋)にて2006年9月号(265号)から2007年7月号(270号)まで連載された。 桜庭は2006年12月に刊行された『赤朽葉家の伝説』が直木賞にノミネートされたが受賞には至らず、2007年10月に刊行された本作で2008年に直木賞を受賞した。直木賞選考委員の浅田次郎は本作について「文句なしに推挽させていただいた」と絶賛した。 熊切和嘉監督によって映画化され、2014年に公開された[1](詳細は後述)。 2008年6月、結婚式を翌日に控えた腐野花が婚約者の尾崎美郎、父の淳悟と3人で会食する場面から始まる。続く第2章は2005年11月、第3章は2000年7月、第4章は2000年1月、第5章は1996年3月、最終章は1993年7月と、年月を遡っていく形で物語が進んでいき、舞台も東京から北