過去 50 年間、私がいま従事している研究分野の一角を独力で作り上げてきた「伝説の研究者」がいます。 その研究者の先生と私の勤務している大学とは共同研究の約束をとりかわしていますので、年に一、二度、先生はアメリカから来日して、私は同じ部屋で二人きりで仕事をさせていただくというぜいたくな時間を過ごすことができています。 今、この先生が何度目かの来日をされていて、私も本格的に先生との共同研究に入りつつあります。もう宿題の多いこと多いこと。そして一日の半分が議論で消えてゆくのですから、忙しいこと忙しいこと。 でも時折、先生は長い研究生活から学んだ経験をふとした拍子に口にしてくださいます。 あえて名前は出していませんが、私の分野の同僚はこの記事を読んだだけで「あの人でしょ?」と一発でわかる、いつもエネルギーにあふれた先生との日常から切り出した話題をご紹介します。 新しいテーマに挑む時の 80:20