米国のオークリッジ国立研究所の研究チームから、スーパーコンピュータ「サミット」を使用して行った研究で、体内に進入したSARS-CoV-2ウイルスが人体の「レニン・アンジオテンシン(RAS)系」と呼ばれる系統を制御して「ブラジキニン」と呼ばれる物質を作らせ、様々な症状を引き起こす様子をモデル化した論文が発表された(Elemental)。 Gado Imagesの創設者Thomas Smith氏が解説している。 解説によればSARS-CoV-2は従来言われていた「サイトカイン・ストーム」ではなく「ブラジキニン・ストーム」と呼ぶべき状況を起こし、血管透過性を引き上げて肺に体液を流し、ヒアルロン酸の産生を引き上げ、体液を吸い込んだヒアルロン酸がゲル状の物質となって肺胞を覆ってしまうため、感染者の呼吸が妨げられるという。また、心臓の症状、倦怠感や発作といった脳の症状も、ブラジキニンによる血管拡張や脳