囲碁の人工知能(AI)が、世界最強棋士の一人を相手に3連勝と強さを見せつけた。囲碁は碁石を置く点が多く、数あるゲームの中でも複雑で直感も必要とされてきた。「勝利は当分先」と言われたAIは、急速に実力をつけた。その特徴は、様々な棋譜を読んで「自ら学習する力」だ。 「インターネットから10万の棋譜を入力し、自己対局を3千万回やって学習した」 今回、李セドル九段との対局を制したAI「アルファ碁」を開発した英グーグル・ディープマインド社のデミス・ハサビスCEOは11日、韓国・大田で講演し、アルファ碁の実力向上をこう振り返った。 1997年にチェスの世界王者を破ったIBMのコンピューター「ディープブルー」との違いも語った。「ディープブルーは膨大な情報を処理したが、アルファ碁は選択した少数の情報だけを処理している。人間が直感で状況判断するように」 AIにはこれまで、コンピューターの計算性能の向上を生か