「映画のようなゲーム」と言い出したのが誰かはわからない。近年の映像技術でゲームと映画の境界がゆらぎつつあるのは間違いない。AAAタイトルのFPSにいたっては、メーカーが公開する(数十万円もする最新ハイエンドPCでの)ウォークスルー動画が、そのままノンストップでエンディングまでつづいてほしいと願うこともある。もちろん、2時間程度に尺を絞ったうえでだが。 ならば「ゲームのような映画」があってもよいのではなかろうか。ここで、2012年公開の映画『ネイビーシールズ』で筆者が得た、ある体験を語る。キャッチコピーは「最前線を、追体験。」だ。戦闘シーンの多くは一人称視点であり、ある人気ジャンルを想起する。つけ加えると脚本はUbisoftのミリタリー系シューターでおなじみのトム・クランシーである。そう、ネイビーシールズは「見るFPS」だったのだ。 これと同じ視点に立つと、近日、全国ロードショウの映画『オデ